でんぱ組.inc、OWV、OCHA NORMAらが登場 新たな音楽番組『JOYNT POPS』#2収録レポ
Rolling Stone Japan / 2024年10月19日 10時0分
「SONGS」や「Venue101」など、さまざまな切り口でポップスの魅力を届けているNHKの新たな音楽番組「JOYNT POPS」が、10月より放送スタートした。本番組のコンセプトは”楽しんで(ENJOY)つながる(JOINT)”。番組HPに寄せられたファンの声がステージや各種企画の内容に反映される、ファンとアーティストが一緒に創り上げる音楽プログラムだ。今回はNHKホールで行われた公開収録より、でんぱ組.inc、OWV、OCHA NORMA、Neil、パンダドラゴンが登場し、NHK BSP4K(10月16日放送)とNHK BS(本日10月19日 23:30~放送)で放送される#2のレポートをお届けする。
【写真ギャラリー】JOYNT POPS #2(記事未掲載カット多数)
♯2 集合写真
「JOYNT POPS」は、毎回1組を”JOYNTアーティスト”として取り上げ、ライブステージや企画コーナーでそのアーティストの魅力を多角的に紹介するのが特色になっている。放送第2回の”JOYNTアーティスト”として登場したのは、アイドル戦国時代と呼ばれた2010年代から日本のアイドルシーンを盛り上げてきた秋葉原ディアステージ発の7人組ユニット、でんぱ組.inc。彼女たちは2025年頭にエンディングを迎え、活動の幕を閉じることを発表しており、現在は全国を巡るエンディングツアー「宇宙を救うのはきっと、でんぱ組.inc!」を行うなかでの貴重なテレビ出演となる。
エンディングを迎えるまでに音楽番組に出演するのが念願だったという彼女たちは、”LAST EP”と銘打たれた最新作『We need the DEMPA』より先行配信曲「商売繁盛!元祖電波屋!」を披露。「でんぱれーどJAPAN」「サクラあっぱれーしょん」など数々の代表曲を手掛けてきた玉屋2060%(Wienners)の書き下ろしによる本楽曲は、電波ソングをコンセプトに活動してきた彼女たちの”らしさ”が隅々にまで充満した、高速詠唱のような歌詞が高音ボイスで駆け抜けていく超ハイテンションなナンバーだ。黒地に銀のグラフィックがプリントされた揃いの衣装を着た7人が、ときに阿波踊りっぽい動きを取り入れながら縦横無尽に動き回る振り付けも相まって、とにかく情報過多の極み。だが、最後まで自分たちのスタイルを貫く姿勢がかっこ良くもあり、アイドルとしての矜持を感じさせる。
でんぱ組.inc
でんぱ組.inc
でんぱ組.inc
番組MCのミキティこと藤本美貴とMCゲストの古坂大魔王を交えたトークコーナーでは、メンバーたちがでんぱ組.incへの想いを口々に語るなか、グループの生みの親であるプロデューサーのもふくちゃんこと福嶋麻衣子からの手紙が読み上げられるサプライズも。涙するメンバーもいて感動的な一幕だったので、ぜひオンエアで確認してほしい。
でんぱ組.incのトークコーナー
そして彼女たちはもう1曲、2015年発表のシングル曲「あした地球がこなごなになっても」を歌唱。結成時からのメンバーで、グループのリーダーを務める相沢梨紗がセレクトしたというこの楽曲には、彼女が「明日、地球がこなごなになるとしたらどうするか?」という問いかけに対して「でんぱ組.incとしてライブがしたい」と答えた内容が歌詞に織り込まれており、エンディングに向けてラストスパート中の彼女たちの状況を踏まえると、儚くもエモーショナルな曲調がより心に響く。すれ違ったり、背中合わせになったり、メンバーを抱き寄せたり、手を取り合ったりと、全体でひとつの物語を描くような振り付けも秀逸で、楽曲の後半では背後のスクリーンに彼女たちの過去のライブ映像が映し出され、銀紙が粉々の星屑のように降り注ぐ演出も。胸がギュッと締め付けられるような、最高のステージを最後に見せてくれた。
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でんぱ組.inc
ネクストブレイク期待のOWV、ハロプロ期待の新星OCHA NORMA
ネクストブレイクが期待される若手アーティストが多数登場するのも本番組の醍醐味。今回、番組HPに多くの出演リクエストが寄せられたと紹介され登場したのは、オーディション番組『PRODUCE 101 JAPAN』の元練習生4名により結成されたボーイズグループのOWV(オウブ)だ。吉本興業所属ということで「トーク力は芸人並み」と紹介され、古坂大魔王の激しいツッコミにたじたじとなっていたところもおもしろかったが、もちろんステージ力の高さにこそ彼らの真骨頂がある。この日に披露された「Frontier」は、メンバーとも交流のあるDa-iCEの工藤大輝が楽曲提供した開放感溢れるダンスポップチューンで、高揚を誘う力強いビートとサビで一気に広がりが生まれるメロディーの組み合わせ、ラップを聴かせる2番以降の展開など聴きどころがたっぷり。いつかは日が昇ることを信じて焦らず笑顔で自分を信じる気持ちを描いた歌詞も、これからさらに大きくなっていくであろう彼らが歌う意味を感じさせる。爽やかかつ力強い歌とダンスで観客を魅了した。
また、カバーソングのコーナーでは、OWVの浦野秀太が登場。彼の母親がよく口ずさんでいて自身も好きになったという思い出の楽曲、髙橋真梨子の「ごめんね...」を、リスペクトを込めて原曲と同じキーで歌唱。「Frontier」でも発揮されていた伸びやかな高音に感傷を乗せて、失恋ソングの名曲を哀切感たっぷりに歌い上げた。新世代アーティストと懐かしの邦楽ポップスとの意外なジョイントが味わえる、テレビの音楽番組らしい好企画だったように思う。
OWV
OWV
番組MCの藤本美貴もかつて所属していたハロー!プロジェクトのDNAをしっかりと受け継いだステージングを見せてくれたのが、OCHA NORMA(オチャ ノーマ)。2021年に結成されて以来、ハロプロ期待の新星として精力的に活動を続ける10人組で、メジャーデビューした2022年には「第64回日本レコード大賞新人賞」を受賞、今年1月には1stアルバム『CHAnnel #1』をリリースし、春と秋のライブハウスツアーでは延べ90公演以上を予定するなど、若手ながらも地力の高さを感じさせるパフォーマンスが売りだ。今回は活動休止中の田代すみれを除く9人での出演になったが、最新シングルより歌謡テイストのメロディーとロッキッシュなアレンジが懐かしくも新鮮な「ちはやぶる」をエネルギッシュに披露。紅白の衣装を着て居並ぶ姿は自信に満ち溢れており、サビなどで扇子を広げてパタパタと振るアクション、間奏でステージに座り込んで艶やかな仕草を見せる場面など、ハロプロらしい健康的なセクシーさを取り入れたパフォーマンスを繰り広げる。ラストは9人が横一列に並びクールにポージングを決めて締め。客席どころかモニター越しでお茶の間にもパッションが伝わりそうな気迫を感じた。
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OCHA NORMA
OCHA NORMA
弱冠13歳の新鋭Neil、勢いのある6人組パンダドラゴン
この日、現地で観覧していたオーディエンスから最も大きな感嘆の声が上がったのは、間違いなく、次に紹介するNeilのステージだろう。数々のスターを輩出してきた沖縄アクターズスクール出身、今夏にワーナーミュージック・ジャパンからメジャーデビューした弱冠13歳の新鋭となる彼は、8歳からレッスンを重ねてきたというパワフルなダンスや、ウクレレ、ギター、ベースなどの楽器演奏もこなすマルチな才能の持ち主。なかでも特筆すべきはその歌声で、R&Bの素地を感じさせるソウルフルな歌い口と甘酸っぱいハイトーンボイスは、天性の素質を感じさせるものだ。4人のダンサーを引き連れて登場した彼は、自ら作詞したデビュー曲「someday」をパフォーマンス。冒頭からエモーショナルなファルセットを聴かせて観客の心を一気に鷲掴みすると、メロウなグルーヴに乗せて切なくもスウィートな歌声を会場いっぱいに響き渡らせる。ラスサビではマライア・キャリーばりのホイッスルボイスも披露して客席を驚かせる。見た目や話しぶりはまだキッズのような幼さを感じさせるが、体は小さいながらも声量は十分で、ステージでの佇まいも堂々としたもの。きっとその場にいた誰もが新しいスターの登場を感じたはずだ。
Neil
Neil
パンダドラゴンは、MeseMoa.(めせもあ。)の弟分グループとして2018年に結成された6人組メンズアイドルグループ。かっこ良さを前面に打ち出したボーイズグループが多いなかで、彼らは楽曲や衣装を含め”かわいさ”を身上としており、本人たちのポップで明るいキャラクターも相まって支持を広げていくなか、2023年に発表した「パLIFE!パLIKE!パLOUGH!パLOVE!」がTikTokで大ブレイク。今年7月にメジャーデビューを果たし、2025年3月には自身初となる日本武道館公演の開催が決定するなど、いま最も勢いのあるメンズアイドルの1組だ。今回はそのメジャーデビューシングルから「ないとびふぉーあだんす」を披露。「パLIFE!パLIKE!パLOUGH!パLOVE!」と同じく玉屋2060%が提供したこの楽曲は、ポジティブなメッセージが詰まったシンセポップに仕上がっており、チェック柄のカラフルな衣装を着た彼らがときにコミカルな動きも交えながら元気いっぱいに歌い踊る姿が眩しい。途中でメンバーがひとりずつソロで歌って”いい調子!頑張れ!”と歌うパートもあり、彼ららしい明るくハッピーな応援ソングと言えそう。会場に駆け付けたファンも推しメンのうちわを振って互いにエールを送り合っていた。
パンダドラゴン
パンダドラゴン
アイドルやボーイズグループから新進気鋭のソロシンガーまで、バラエティーに富んだアクトが登場した「JOYNT POPS」。現地では#1と#2の番組収録がまとめて行われたので、前回放送分も含めると、さらに幅広いジャンルのアーティストたちの生ステージを一挙に味わうことができて、改めて日本のポップスシーンの多様性と面白さを感じることができた。今後の放送にも期待したい。
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『JOYNT POPS』放送予定
#2
2024年10月16日(水)17:40~18:29 <NHK BSP4K>
2024年10月19日(土) 23:30~24:19 <NHK BS>
出演:でんぱ組.inc、OWV、OCHA NORMA、Neil、パンダドラゴン
MC:藤本美貴
MCゲスト:古坂大魔王
番組ホームページ:https://www.nhk.jp/p/ts/YN8W23RVZR/
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