f5veが語る、東京発の異次元サウンドを支える姿勢「ありのままでいることの素晴らしさ」
Rolling Stone Japan / 2024年10月30日 18時15分
LDHの国民的人気グループであったE-girls/Happinessのメンバーとして活動していたKAEDE、SAYAKA、RURI、MIYUU。そこに同じくLDHのグループiScreamでも現役で活動するRUIを合わせた5人によって構成された新たなガールズグループ、f5ve(ファイビー)を知っているだろうか。”東京発の異次元ドリームエージェンシー”と称される彼女たち。そのコンセプトの通り、ただものではなかった。
【撮り下ろし写真】f5ve(計7枚)
グループのエグゼクティブ・プロデューサーを務めるのは、レディー・ガガやビヨンセ、アシュニコなどのメジャーアーティストをプロデュースするBloodPop®️。そして大きな舞台で長い期間活動してきたことによる、メンバーの確かな実力と自信。日本のインターネットカルチャーや平成の香りを今に体現した楽曲やMVの世界観は不思議な魅力がある。
ー最初にメンバーのみなさんの簡単な自己紹介をお願いします。
KAEDE:KAEDEです。f5veではリーダーを担当しています。私たちにはそれぞれ”ドリームスペシャリティ” というテーマがあり、私は「コンフィデンス(自信)」担当です。私の活動を通して、みなさんに自信を持って欲しいという想いがあります。
KAEDE(Photo by Mitsuru Nishimura)
SAYAKA:SAYAKAです。私は「ブリリアンス」担当で、活動を通して新しい私をみなさんに発信していきたいです。
SAYAKA(Photo by Mitsuru Nishimura)
MIYUU:初めまして、MIYUUです。私のドリームスペシャリティは「ファンタジー」で、その名の通りパフォーマンスを通して夢の世界へお連れして、癒しをお届けしたいと思っています。
MIYUU(Photo by Mitsuru Nishimura)
RURI:RURIです。私は「女性のエンパワーメント」を担当しいて、女性の強さや美しさを皆さんにお伝えできる存在になりたいなと思っています。
RURI(Photo by Mitsuru Nishimura)
RUI:RUIです。私のドリームスペシャリティは「ジョイ」で、遊び心を忘れず、やりたいことを気の向くまま楽しむ気持ちを、パフォーマンスを通してみなさんに届けていきたいと思います。
RUI(Photo by Mitsuru Nishimura)
ーありがとうございます。「ドリームスペシャリティ」、個性的で素敵ですね。コンセプトともなっている”東京発の異次元ドリームエージェンシー”についても教えていただけますか?
KAEDE:日本から世界へ向けて、ネガティブなエネルギーをf5veの音楽を通してポジティブに変えていくというコンセプトです。
ーなるほど。私自身はf5veのことをTikTokで初めて知りました。「Lettuce」という曲だったと思います。
KAEDE:f5veは楽曲ごとに姿を変えられるんです。枠にはまった表現やビジュアルではなく、楽曲のテーマごとに姿を変えて曲の世界観を表現しています。「かわいい」とか「綺麗」とかそういう固定概念はなくて、ありのままの姿が美しいという。
ー確かに。毎曲コンセプトが全然違うので、ぱっと見同一人物だと思わない人もいるかもしれませんね。KAEDEさん、SAYAKAさん、RURIさん、MIYUUさんの4人はE-girls/Happinessとし活動されていたかと思いますが、f5veとして新たなスタートを切ったときはどのような気持ちでしたか?
KAEDE:私たち3人(KAEDE、SAYAKA、MIYUU)はマイクを持って歌うということが初挑戦だったので、これだけ長年活動していてもまだ新しいことに挑戦できるんだ、挑戦するっていうことはいつ始めてもいいんだっていうワクワクした気持ちで満ち溢れてました。
ーそうですよね。最初にライブでお客さんの前でマイクを持って歌った時はどうでしたか?
KAEDE:一番最初は本当に緊張しました。パフォーマンスのみと、マイクを持って歌いながら表現するのとでは、表現の仕方が違って。今までとは違う表現ができるのもすごく楽しいなって感じましたし、やっぱり私はステージが大好きだなって。
SAYAKA:私もf5veの活動からマイクを持たせてもらって、自分の声ってこんな感じなんだって感じました。あと「Underground」ではラップの低い声の部分をMIYUUと歌っているんですけど、ロートーンの声がいいねって言われることが増えて。このプロジェクトでは自分自身も新しい一面を感じられるので、やりがいがあってすごく楽しいです。
MIYUU:このプロジェクトのお話をいただいたときは素直にどういう活動なのか、どういう姿になるのか、というのは全く未知だったのですが、だからこそ面白くて。私達のプロデューサーのBloodPop®︎の話をいただいたときも、彼の作る音楽がすごくかっこよくて、こんな素晴らしい方と一緒に活動できるんだっていうワクワクが一番あって、今改めて思い出しましたね。
ー確かに、急にBloodPop®︎さんが登場したらびっくりしますよね。RURIさんはいかがですか?
RURI:たくさんのことに挑戦するので、今まで出会ったことのない自分と出会えてすごく刺激的です。歌い方に関しても、今までの活動だと自分の好みなのもあり結構力強い歌い方に特化していたんですけど、今はレコーディングの際にちょっとエアリーな感じを求められたり、こういう歌い方はどうって提案してくれるので、そういう意味でも新しい自分に出会って、自分を探りながら挑戦しているっていう感じです。
ー今までと音楽のジャンルも違うと思うので、確かに歌い方も変わりますよね。RUIさんはiScreamでの活動もありますが、単身で加入する時の気持ちはどうでしたか?
RUI:率直にこのグループに入ることができて本当に嬉しいですし、私のアーティスト人生においてのターニングポイントになったと思います。自分が全うできる部分は遠慮せずに皆さんを引っ張っていけるように、出せる最大限を出していきたいなって思います。f5veに出会う前、ずっと小さい頃から世界に自分の音楽を届けたい、存在を届けたいっていう夢があったので、そのチャンスを叶えられるきっかけになりましたし、よりアーティストとしての覚悟ができました。
クリエイティブチームとの緊密な連携
ーみなさんにとって、このf5veが大きなターニングポイントなんですね。話は少し変わりますが、f5veといえばYouTubeやTikTokの企画がおもしろいですよね。ソロのVlog企画も個性が出ていて見ていて楽しかったです。企画はどのように考えてるのでしょう?
RUI:SNSに関しては、基本的にf5veのアメリカクリエイティブチームのみなさんと情報交換しています。私達が知っている日本のTikTokの流行りとか「これ今流行ってるよ」「こういう音楽来てるよ」と言うやりとりがあり、そしてアメリカをはじめとする世界各国の流行は私達ではまだ知り切れない部分もあるので、そう言うアイデアをいただいて、ユニークな企画が出来上がっています。Vlogは本当に各々が自分の好きなものを撮りに行って、ありのままを映像に残しているので、結構自分たちのパーソナリティもアイデアになっていると思います。
ーなるほど。海外にもクリエイティブチームがいらっしゃるんですね。
KAEDE:LDH JAPANとThree Six Zeroという海外マネージメントの共同プロジェクトなので、クリエイティブチームはアメリカにいます。SNSもそうですけど、日本とアメリカのいいところが融合しているチームです。日頃からマメにみんなで連絡を取り合っています。
ーそれはどんどん面白い企画が生まれそうな環境ですね。ちなみにみなさんはYouTubeやTikTokなどは普段見るんですか?
KAEDE:ゲーム実況はよく見ます。あとホラーが好きなので、YouTuberの方が心霊スポットに行く動画とか、怪談の動画も見ます。
SAYAKA:ファミリーチャンネルをよく見ます。ごはんを食べている時とかに見ていると家族の輪に入っている感覚になるんですよね。あとはモッパン系の動画も見ます。
MIYUU:メイクが好きなので、いろんな国のGet ready with me系の動画をよく見ます。あとはいろんな国の理解し難いけどクスッと笑える動画も好きで、よくリサーチしています。最近だとインドのなんでも直しちゃう修理屋さんの動画とか。
ーあれ面白いですよね。カンカンってなんでも修理しちゃうんですよね。
MIYUU:BloodPop®︎がすごくそういうのが好きで。レコーディングに一緒に入ってセッションすると、いきなり無言で面白い動画を見せてきて「どう?」みたいな、そういうコミュニケーションがあって。その影響で見ることが増えました。面白い動画を送り合ったり。
ーBloodPop®︎さん、すごくフレンドリーで面白い方なんですね(笑)。メンバーのみなさんもBloodPop®︎さんとよく話したりされるんですね。
MIYUU:結構密にやりとりしていて、仲良いです。
ーすごく貴重ないい環境ですね。楽曲のことも伺いたいのですが、7月にリリースした「underground」はユーロビート×ハイパーポップのような、平成感と今っぽさがかけ合わさった個性的な楽曲でしたね。
KAEDE:これは去年の年末にBloodPop®︎とクリエイティブチームが来日した時に、日本で一緒に作った楽曲で。作りはじめるときに最初に私が覚えているのは、「すごくBPMの速い楽曲があるんだよね、聴いてみる?」って聴かせてもらって、このビートではなかったのですが、私達もみんな「面白い」「これやりたい」と伝えて、じゃあこういう曲を作ろうかと言うところからまず始まりました。歌詞はエミリーさんが私たちとBloodPop®︎のいろんな話を元に書いてくださって。初めて出来上がったものを聴いた時はとにかくBPMが早いというのと、「チカチカチカチカ」の部分が頭から離れなくて衝撃を受けたのは覚えていますね。
ーそうやってできた曲だったんですね。「Underground」というタイトルはどういう意味が込められてるのでしょう。
KAEDE:日本のアングラなカルチャーを中心に、私達日本人も知らないけど海外の方から見たらすごく魅力的な日本を歌にしてます。”Underground”だから地下(=チカ)みたいな、言葉遊びのような感じです。
ーなるほど、確かに。面白いですね。あとみなさんが楽曲制作の部分からガッツリ参加されてるのもすごくいいですよね。
MIYUU:どういう曲好きなの?みたいなコミュニケーションを交わしてそこから生まれる曲が多いので、私達も常にいろんな音楽を聴いてクリエイティブチームとコミュニケーションを取っています。「Underground」もそうやって生まれた曲の一つです。
KAEDE:本当に「これ好き?」とか「これ(この音)アリナシどっち?」とかアレンジの細かいことまで確認してくます。
ーサウンド的な面でも意見を取り入れてくれるんですね。かなりオーガニックに制作されていていいですね。
RUI:「好きな音楽を入れたプレイリストを共有してよ」と言ってくれて、自分の好きな曲を邦楽洋楽問わず「私はこういうのが好きなんだよね」っていうのを話して、「アイディアありがとう」みたいな会話したりしていますね。
リミックスに込めたカルチャーへのリスペクト
ープレイリストの共有いいですね。あとf5veのリミックスのシリーズがすごく面白いなと思って。TeddyLoidさんとか、STARKIDSのみなさんと共演されてますよね。
RUI:まず、こんなに錚々たるDJの皆様にリミックスしていただけたことが本当に嬉しいです。やっぱりこの「Underground」っていう楽曲はアンダーグラウンドのカルチャーを歌った楽曲でもあるので、クラブシーンで聴いて盛り上がって踊っていただきたいっていう思いもこもった楽曲だったので、豪華な皆さんにリミックスしていただきました。この楽曲がさらに進化していろいろなパーティで流れて、広がっていったらいいなっていう思いと、カルチャーへのリスペクトを込めて、今回こうしてリミックスをたくさん作っていただきました。
KAEDE:ファンの方が海外のクラブで流れているのをタグ付けしてSNSに載せてくれていて、私たちもそれを見るのが嬉しくて。DJの皆さんの力を借りながら、少しずつ世界に浸透しいってるのかなって。
ーTikTokなどのSNSからだけじゃなく、ローカルなクラブで流れるのって嬉しいですよね。「Underground」のリリースパーティを東京を代表するサブカルコミュニティ「きゅんです」と共同で開催していましたが、いかがでしたか?
RURI:日本で初めてf5veとして東京でパフォーマンスしたんですけど、すごくみんなアットホームで。事前にインスタライブを通して「こういう掛け声してね」と言っていたんですけど、それをファンの方が覚えてきてくれていて、すごく嬉しくて全然感動の曲じゃないのにすごい感動した思い出はあります。
ーそれは嬉しいですね。ライブにはどんな方が来てましたか?
KAEDE:昔からファンでいてくださってる方ももちろんいらっしゃったのですが、音楽好きの方が多かった印象で、初めてパフォーマンス見に来ましたって人もいてくれて。今まで感じたことのないまたちょっと違う熱量の盛り上がりで、みんなすごく曲を好きになってくれているんだと感じました。
ー確かに、それは今までとは違う反応で面白いですね。これからが楽しみです。新曲の「UFO」も聴かせていただいたのですが、こちらの楽曲はBloodPop®︎さん以外にもA. G. Cookさんなども参加されていますよね。チャーリーXCXやジャック・ハーロウ、日本でも宇多田ヒカルなどを手掛ける最先端のプロデューサーですが、こちらも実際に会って制作されたんですか?
RUI:そうですね。すごく気さくな方で、フラッとスタジオに現れて普通に接していたんですけど、制作が始まって「こちらがA. G. Cookだよ」って紹介されて私たちもびっくりしました。
KAEDE:歌詞の中で、「GACHA GACHA」って部分があるんですけど、日本のカプセルゲームのガチャガチャに掛かっていて。あと”UFO”も宇宙人が乗っているUFOだけではなく、UFOキャッチャーの意味もあって。日本のカルチャーから言葉遊びでリリックが書かれています。
ーf5veの曲はそういうユーモアのあるリリックがキャッチーでいいですよね。MVのストーリーも結構ぶっ飛んでいて好きでした。
RUI:今回日本で撮影したんですけど、日本にあるガチャガチャだったり、クレーンゲームを実際に使って、私達の想像を超えた世界のトレンドを取り入れた内容になりました。
MIYUU:UFOってアメリカだとエイリアンの印象が強いみたいですが、日本ではUFOキャッチャーも連想できますよね。そういう文化の違いを交えてリンクさせて、音楽を通して私たちの文化を知ってもらうのがすごく面白くて。
ー楽曲のレコーディングはいかがでしたか?
RURI:楽曲的には結構波があるといいますか、落ち着いた部分もあれば、結構ビートが強い部分もあるので、それぞれの歌い方の個性がパートによって出ているんじゃないかなと思います。「GACHA GACHA」と言うキャッチーなフレーズがあるんですけど、そこもどれくらい跳ねるのか絶妙に難しくて、みんなで探りながらレコーディングしました。
SAYAKA:「Underground」の時とはちょっと違って、レコーディングの時もウィスパーボイスのような息が多めの声で、とアドバイスをもらいました。
ー今までの楽曲とはまた違った世界観、歌い方が楽しめるんですね。最後に、f5veの今後の目標を伺いたいです。
RUI:5人が持っているドリームスペシャリティを国、性別問わず、ポジティブなパワーとして届けていきたいですし、日本のカルチャーを発信していくのが私たちの使命だと思っているので、日本のみなさんにも誇りに思ってもらえるようなグループになりたいと思います。
RURI:日本の良さを世界中に広げつつ、メンバーもそれぞれ個性豊かなので、もっと知っていただいて、f5veのことをもっと好きになってもらえたらなと思います。
MIYUU:日本の文化とかカルチャーをうまくミックスした音楽をBloodPop®︎やクリエイティブチームと作りながら、演じることなくありのままの私たちをお届けできたらいいなと思います。
SAYAKA:f5veは楽曲ももちろん、TikTokなどのSNSも使って今まで見えなかった一面をお見せできるのが私も楽しいので、これからリリースする楽曲やSNSの活動も楽しみにしていてください。
KAEDE:枠や形にとらわれたりしないでいいんだよっていうのを私たちの姿を通して伝えていきたいです。好きになって応援してもらいたい気持ちもありますが、まずはf5veを楽しんでもらって、ありのままでいることの素晴らしさや自信を届けたいと思います。いろんなものの固定概念を私たちが壊していけたらいいなって思いますね。
Photo by Mitsuru Nishimura
<INFORMATION>
「UFO」
f5ve
配信中
https://orcd.co/f5ve_ufo
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