Monoblocが語るNY新人バンド結成秘話、ジョイ・ディヴィジョンやガンダムからの影響
Rolling Stone Japan / 2024年11月15日 17時30分
2025年の年始、幕張メッセ国際展示場で初開催となるrockin'on sonic。その2日目となる1月5日に出演が決まっている新人バンドが、モノブロック(Monobloc)だ。
ジョイ・ディヴィジョンとザ・ストロークスが出会ったようなポストパンクで、鋭いギターリフやテクスチャに非凡な才能を感じる五人組は、現在NYを拠点に活動中。中心人物となるティモシー・ウォルドロン(Vo)とマイケル・シルバーグレイド(Ba)が組んでいた前身バンド・Courier Clubは2018年~2021年あたりに活動していたインディロックバンドで、当時から知る人ぞ知る才能を放っていたようだ。その後ベン・スコフィールド(Gt)、ニーナ・リューダース(Gt)、ザック・ポックローズ(Dr)が加わったことで2023年に活動のスタートを切ったモノブロックは、1stシングル「Im Just Trying to Love You」に海外のエージェントがすぐさま反応、じわじわと才能を知らしめている実力派。静かに渦巻くエネルギーを感じる彼らの音楽がどうやって生まれているのか、ティモシー・ウォルドロンとマイケル・シルバーグレイドに話を訊いた。
最新シングル「Irish Goodbye」のMV
モノブロック結成秘話、ニューヨークを拠点にする理由
―お二人は前身バンドであるCourier Clubの時代から一緒に活動されてますね。そのあと、なぜモノブロックを始めたのでしょうか。
ティモシー:Courier Clubは自然になくなっていったんだ。パンデミックの間、二人のバンドメンバーが他のことに興味を持ちはじめてね。それでバンドを辞めることになった。で、そのあとどうしたらいいか全然わからなかったんだけど、LAの友達が「最後にレコードを一枚作ろう」って僕らをLAに呼んでくれて、その時作ったものがプロジェクト全体の中でも際立つものになった。それが今のバンドに発展していったんだよ。自然の流れだった。前のメンバーとはいまだに週2、3回話すくらい仲が良いよ。
―Courier Club時代はフィラデルフィアを拠点にしていたそうですが、今ニューヨークに活動拠点を移した理由は?
マイケル:Courier Club時代にニューヨークを何度か訪れてショーをやったんだけど、その時にたくさんコネクションができたんだよ。それに、フィラデルフィアよりも音楽文化がだいぶ盛んだからね。十分な音楽経験も積んできたし、ニューヨークは僕たちが望むレベルの音楽をやることに僕らを導いてくれるんじゃないかと思った。
―その後ニューヨークで活動を始めて以降、どのような刺激を受けていますか?
ティモシー:ニューヨークは全ての中心って感じがする。あらゆるリソースに囲まれているのは本当にありがたいよ。とにかく飛び込んで、その中にあるものをフル活用しないと。そうすることで、モチベーションが保てるね。
マイケル:ニューヨークはある意味すごくチャレンジングでもある。しかも若手は特に大変。もっと生活費の安い街はあるんだろうけど、ニューヨークは高くて、他の生活のことは考えず目標にだけ集中せざるを得ないからね。その状況が、常に自分をアクティブにしてくれるんだと思う。
ティモシー:物価は本当に高い。一日中仕事をしないといけないし、だから夜はずっと音楽の制作作業をしなければいけない。フルタイムの仕事を2つ掛け持ちしてるみたいな感じだよね。
―ちなみに、現在のニューヨークのインディロックシーンはどのような状況なんでしょう?
ティモシー:面白いと思うよ。パンデミック後にパッと盛り上がったと思う。その盛り上がりのあと一時期どの方向に進むか少しぐらついた時期もあったけど、ここ数カ月でまた舵を取り戻したと思うね。多くのバンドが今シーンの中で注目され始めてる。前は、インディロックシーンのローカルのバンドのショーと言えばバーでやるのが定番で、ライブ会場はツアー中のバンドがやる場所って感じだった。でも今は、ローカルシーンからのアーティストたちもそういった会場でショーをやって、それで会場が埋まるんだ。それくらいローカルシーンが今ビッグになってるってこと。
―モノブロックというバンド名の由来は?
ティモシー:モノブロックというのは、プラスチックの椅子の名前だよ。世界中で皆がよく見る芝生に置いてあるプラスチックの白い椅子。ネットであまり使われていない名前だったし、これよりも面白い名前が他に思いつかなくてさ(笑)。どこにでもあるような名前だけどある種のミステリアスさも感じられるし、かつインターネットでも使われてなかった。だから、これこそ自分たちが探していた名前だと思ったんだよね。Tシャツにしてもポスターにしてもいい感じに見えるし。バンド名に関しては、マイクがいい仕事をしてくれたんだ。僕はこれまでも他のバンドにひどい名前をつけてきたから(笑)。
マイケル:最初は3つくらい選択肢があったんだよ。僕とニーナはモノブロックを気に入って、ティムは他の名前を選ぼうとしていた。でも僕たちが彼を説得して、モノブロックに一票入れさせてその名前を勝ち取った(笑)。
左からザック・ポックローズ(Dr)、ティモシー・ウォルドロン(Vo)、ニーナ・ リューダース(Gt)、マイケル・シルバーグレード(Ba)、ベン・スコフィールド(Gt)
―現メンバーのニーナ・リューダース、ザック・ポックローズ、ベン・スコフィールドが加入したいきさつは?
マイケル:徐々にって感じだった。まず僕とティムが数曲作ったんだけど、それを5ピースバンドで演奏したいと思った。そこでメンバーを探し始めたんだよ。ベンは大学で初めてできた僕の友人で、同じフィラデルフィアのドレクセル大学に通っていた。彼は当時映像を勉強していて撮影監督として活動していたんだけど、いつも寮でギターを弾いていた。Courier Clubでも一緒に仕事したことがあって、僕らのミュージックビデオを作ってくれたりしてたんだよ。だから本当に仲が良くて、長い付き合いなんだよね。彼のことはあまりミュージシャンとしては見てなかったんだけど、メンバーを探していた時に、「誰かギタリストを知らない?」って彼に聞いたら、「俺がやるよ」って言ってきてさ(笑)。実際、良いミュージシャンなんだよ。
ティモシー:ニーナとは、実はCourier Clubのショーで会った。僕らはオンラインでやりとりしていたからそれでお互いのことは少し知ってたんだけどね。多分2019年くらいじゃないかな。僕もニーナもあるオンラインのRPGゲームが大好きでさ(笑)。僕の中で、「そのゲームを通して知り合った人、そのゲームを楽しんでいる人とは最高のクリエイティブ・パートナーになれる」っていう自分だけの迷信があるんだよ(笑)。ニーナに「君は僕のバンドに入らなきゃ」って言ったら、「あなたも私のバンドに入ってくれるなら私もあなたのバンドに入る」と返してきたから、交換条件で彼女にバンドに入ってもらった。
そしてザックは、ニーナの知り合いだったんだ。彼らは二人ともニューヨークのコメディ・シーンにいて、毎週あるコメディ・イベントに昔一緒に通ってたんだよ。ザックはそのショーのバックバンドのドラマーで、ニーナはショーを観にいっていた。そこでネタもやったことはあるみたいなんだけど、彼女のコメディアンとしての一面はビッグシークレットらしくて、僕らには絶対に見せてくれない(笑)。ドラマーが必要になった時に彼がありがたいことにオーケーしてくれたんだ。本当にありがたかった。ニューヨークでドラマーを見つけるのは大変だからね。
―大変なんですか?
マイケル:そう。ニューヨークってソングライター系が多いんだよ。だからギターを弾く人は多いんだけど、ベースやドラムはなかなかいない。だからザックが見つかって本当によかった。僕らが彼に会った時、彼は雇われドラマーとして10個くらいのバンドにいたんだ。でも、僕らが彼を勝ち取ってフルタイムドラマーになってもらったんだよ。
UKポストパンクに憧れを抱く理由
―ところで、モノブロックの音楽を初めて聴いた時にイギリスのバンドだと思ったんです。USのバンドながらUKのニューウェーヴ/ポストパンクのルーツを感じるという、その捻じれはどのように生まれたのでしょうか?
ティモシー:アメリカの東海岸に住んでいると、カリフォルニアにロマンを感じたり、イギリスにロマンを感じたりするんだよね。隣の芝は青い、みたいな。あと、僕たちはマンチェスターのポストパンクバンドにすごく魅力を感じるんだ。ジョイ・ディヴィジョンとか、ファクトリー・レコード系のサウンド。あのデザイン的な要素が僕たちの心に響いたんだと思う。マイケルと僕は多くの時間をフィラデルフィアのウェアハウスで過ごした。そしてその廃墟と化したウェアハウスや汚れたアートスペースで、ニューヨークに引っ越すためにひたすら働いて努力したんだ。マンチェスターのバンドのビジュアル的な要素やサウンドの多くは、あの時代に僕らがいた環境をロマンチックにするための術のひとつだったと思う。彼ら以外にそれを反映するような音楽はなかったんだよね。
同時に、僕たちはイギリス人ではないから、ちょっと捻りの入ったアメリカーナなんかも入ってると思うよ。自分たちが聴いたカントリーのヒット曲からカントリー・ミュージックに対するイメージを膨らませて、それを他の音楽と鍋の中で混ぜ合わせてる。あとは、僕らが聴いて育ったバンドもリファレンスのひとつだね。インターポールとか、キラーズとか、ストロークスとか。今話した音楽全てが、僕らのDNAに刻み込まれてる。
モノブロックはインターポール『Antics』20周年ツアーのサポートに起用されている(今年12月のNY公演)
―1980年代のニューウェーヴ/ポストパンクは2000年代に新しい形へとアップデートされました。そこからまた20年経ち、今モノブロックの音楽は、2020年代のサウンドとしてどういった点においてさらなるアップデートに取り組んでいると思いますか?
ティモシー:すごく良い質問だね。マイケル、これは君が答えた方がいいんじゃない?
マイケル:音楽というのは常に循環しているもので、何かが起きては変化し、また違う形で繰り返されてる。アメリカではロック・ギター・ミュージックは50年代に始まって、それが10年ごとに変化し、常に前の10年の要素を取り入れ、新しい方法でそれを再利用することでアップデートされ続けていると思うんだ。だから、90年代の要素が2020年代の音楽に出てくるってことはあるかもしれない。でも、それって無意識に起こることで、僕たちはそれをあえて積極的にやろうと考えているわけではない。ただ、直感で音楽を作っていくことでそれが結果的に生まれるんだと思う。このバンドの使命は、そうやって音楽を作りながら新しいサウンドを模索することだよ。
マイケル:今の僕たちは、昔のバンドよりも多くの音楽にアクセスできるようになった。そうやって自分たちが経験できているより多くの音楽が他のものとブレンドされることで、面白いことが起こるんじゃないかな。僕たちは、今の僕たちにしかアクセスできないようなサウンドを鍋に放り込むことができるってことだよ。そうすることで2000年代にアップデートされた音楽を20年後に人々が参照し、過去のバンドの周りにはなかった要素がそこにミックスされ、またそれがアップデートされる。これは、全て同じ一つの物語の一部だと思うよ。
―1stシングル「Im Just Trying to Love You」をリリースした際すぐに海外から問い合わせが来たとのことですが、どういった反応が届いたんですか?
ティモシー:少人数の人々からの、すごく良い反応だったよ。ある意味、自分たちの扉を開いてくれるであろう狭き業界の人々に届いて、それが受け入れられたのが幸運だったんだと思う。そして、聴いてくれた多くの人たちがすぐに音楽に共感し、自然に広まっていった。その流れは本当にオーガニックな音楽の広がりで、とても興味深かった。だから、バイラルという感じではなかったんだよね。じわじわと遠くまで広がっていった感じ。バンドとしてのスタートを切るにはすごく面白いプロセスだったよ。というのも、普通は、バンドを始めるときは自分たちの地元でまず小さなショーをやって、徐々に名前を広げて人を集めていく。そしてそこから地元の外へと広がっていくよね。僕たちはよく「自分らは世界のバンドだ」みたいな冗談を言葉遊びで言い合ってたんだけど、実際に今回のことが起こった時、なんだかちょっと奇妙な気がした。まだオハイオでも演奏してないのに既にメキシコに行くなんて普通じゃないからさ(笑)。
マイケル:イギリスの音楽弁護士からメールをもらって彼女とミーティングしたんだけど、あれはまるで夢みたいだったよ。僕らが彼女と話して、彼女が僕らの音楽を周りの人たちに伝え、そしてその人たちが僕らにコンタクトを取ってくるようになったんだ。まるで渦巻きみたいだった。何が起こっているのかサッパリだったよ。
ティモシー:ネット上には一曲しか出てなかった。写真も一枚だけ。あとはSoundCloudだけで。
マイケル:クレイジーだよね。あの曲のどこかに、彼らが何かを見出したようだった。とにかく、あれはエキサイティングな経験だったよ。
モノブロックは新人バンドながらすでにUK、フランス、アイスランド、メキシコなど世界各国で公演を行なっている(画像はバンドの公式Instagramより引用)
ギターバンドとインターネットの文化を繋ぐ
―モノブロックのPRになったつもりで、今日参加していない他の三人のメンバーの音楽的魅力やパーソナリティについてプレゼンしてもらえませんか?
ティモシー:面白い質問だね。ザックは、縁の下の力持ちって感じ。彼はライブセット全体をコントロールしてる。何でも屋で色々出来るんだよ。それから、彼はいつも集合時間を守るよね。「ドラマー」と「時間通りに来る人」っていうのは世界で見つけるのが本当に難しい2つだけど、彼はそれを兼ね備えてる。
マイケル:ミュージシャンって時間にルーズな人が多いからね。でも、彼はしっかりしてる。それに、すごく明晰だし冷静でもある。
ティモシー:ニーナに関しては、彼女は本当にクリエイティブで、今まで見たことがない感じ。あとコンセプトを音楽へと昇華させることがとても上手いよね。僕たちが作り出そうとしている世界を、音を使って頭脳的に、そして幽玄なアイディアとして提示することができるのがニーナ。僕たちの趣味は、共通しているものが多いと思う。バーチャルの世界だったり、本だったりね。お互いに語彙が豊富で、それは僕たちの強みなんだ。そしてベン。彼は仕事人間。完璧主義者でもあるんだけど、彼自身もそれで狂わされることがある(笑)。彼は常に歩き続けている感じで、時に不機嫌なおじいちゃんみたいになる時もあるんだ(笑)。
マイケル:ティムが言った通りで、僕が知る限り、彼は誰よりも仕事に対する強い倫理観を持っている。バンドをやっていくにはそれがある程度必要でもあって、ベンにはそれがあるんだ。彼は休むことがない。骨になるまでずっとずっと働き続けると思う。容赦がないんだよ(笑)。
―その5人が集まったとき、どんな音楽を一緒に作って演奏したいと思いましたか?
ティモシー:その質問に関しては、明確な答えがない。まだ自分たちでもそれを模索してる段階だからね。ひとつ言えるのは、このバンドには2つの柱があること。全員で曲を書くことと、僕たちがギターバンドであるということ。でも同時に、僕たちはネット文化にも足を踏み入れている。そして、ギターバンドとネット文化というのは二つの異なる世界であって、普段はあまり混ざり合うことがない。ギターはもっと地に足がついたもののように感じられるし、インターネット・カルチャーに傾倒している人たちは、普段はもっとエレクトロニック系のものを探究しているから。でも僕たちは、そのふたつを融合したサウンドを見つけようとしているんだ。時代を超えたサウンドでありながら、ネットの世界でも生きていけるような、そんなサウンド。グレン・キャンベルの「Wichita Lineman」がベリアルの視点で書かれたらどうなるだろう、みたいにね。ベリアルはUKガラージ(ダブステップ)のアーティストで『メタルギア ソリッド』のサンプルを使ったことがあるんだけど、あれを子供の頃聴いた時には度肝を抜かれた。そういう色々なものから得たアイディアを取り入れて、時代を超越した、そして自分たちに正直なサウンドを作りたい。マイケルはどう思う?
マイケル:その通りだと思うよ。僕たちは、今生きている自分、そして現実を音にしようとしてる。ニューヨークにインスパイアされるのは簡単だと思う。でも僕たちはそれだけにとどまりたくはないんだ。僕たちはニューヨークを拠点にしたバンドではあるけど、オンラインで色々な経験をしてる。生で音楽を聴くのと同じくらい、インターネットでも様々な音楽経験を楽しんでるんだ。そうやって、自分自身の音楽というものが出来上がっていくんだよね。僕たちはユニークなサウンドを見つけようとしているけど、そのリアルとバーチャルの経験の交差が個性を生み出しているんだと思う。
―新曲「Take Me」が12月9日にリリースされるそうですね。どんな曲を作りたかったのか、制作の背景について聞かせてください。
ティモシー:ほとんどイントロダクションのような曲として作られた。短くて、クライマックスに差し掛かったところでいきなり終わってしまうような曲。でも、だからこそ楽しいんだ。まるでこの先に何かが待っているようなサウンドだからね。僕たちは、この曲が最初にリリースされるとばかり思っていたんだよ(笑)。
マイケル:僕はいつも、この曲はオーケストラだと思ってる。普通のバンドと同じ楽器を使っているけど、アレンジで低音のチェロやアップライト・ベースのような低音の演奏があるように感じられるし、一つのギターコードしかないのに、まるでヴァイオリンが入ってきたかのようなレイヤーが感じられるよね。バンドよりもよりスケールが大きく感じられるようにアレンジされているから。
ティモシー:動いているピースがたくさんあって、その一つひとつの動きは小さなものなんだけど、組み合わさることであの質感と人工的な複雑さが生まれるよね。
マイケル:それぞれのパートができるだけシンプルであることは意識したよ。誰でも演奏できるくらいシンプルにしたい、というのはいつも僕の頭の中にあることだから。大切なのは、シンプルでありながらもそのパートの一つひとつが曲の中で目的を果たしていること。たくさんある要素の全てに意味があり、その一つひとつは不自然に複雑な必要も、派手である必要もないんだ。総じて本当にシンプルな作りなんだけど、その全てがうまく合わさることであのビッグなサウンドを作り出しているってこと。
「Take Me」ジャケット写真
rockin'on sonic出演と日本への好奇心について
―すでにいくつかの国でライブも経験しています。5人で様々な国でモノブロックの音楽を演奏する中、どのような発見を得ていますか?
ティモシー:僕たちが一緒になって初めてのツアーでの最初のショーはまだ先週やったばかりで。マネージャーは、最初の頃のショーは忘れろって言う。これからいくらでも待ち構えてるんだから、ってね。でも、僕たちにとっては今の状況がすごく斬新で、全てが大規模で、既に節目のような経験をしている。素晴らしいよ。
―日本でライブをするのがとても楽しみだそうですね。日本のどういったところに関心を抱いていますか?
ティモシー:全て(笑)。日本はすごく遠いから、行けるなんて思ってもみなかった。マイケルは最近日本に行ってたんだけど、すごく気に入ってたよ。僕とマイケルの友達が東京に住んでるから、日本に行ったらクールなガイドがいるんだ。すごく楽しみ。
―日本の音楽についてはご存知ですか?
ティモシー:日本のシューゲイズはちょっと聴く。スーパーカーの『HIGHVISOIN』はハマって聴いてるね。シンセの音色がすごく参考になる。不自然じゃない良いバランスの取れたチップチューンがいい。マイケルはどう?
マイケル:日本は小さな国だけど、とても清潔で、食べ物とかファッションとか色々なもの全てがすごくクールな場所。ニューヨークとは対照的なところもいいな。人がたくさんいるのは同じなのに、時々すごく静かになる時もあるのがすごく興味深い。僕の日本の音楽経験はまだ少ないんだよ。未知の世界だから興味がある。
ティモシー:思い出したけど、実は、僕らは1970年代のガンダムのオリジナル・スコアを参考にしたヴァイオリンを多用するんだよ。ポルトガルではそれをサンプルにしたしね。ビデオゲームやアニメのサウンドトラックって、普通の音楽みたいにわざわざ座って聴いたりはしないかもしれないけど、ある意味バンドの音楽よりも耳にしてるかもしれない。僕たちは、そういうものからインスピレーションを得るのも好き。だから、ガンダムの曲のヴァイオリンはよくサンプルにしてる(笑)。
ロキソニで初来日するMONOBLOCってインターポールの『Antics』アニバーサリーツアーでサポートに付いたりする期待の新星なんだけど、インスタ開くなりサウンドがガンダムなので他の情報が吹っ飛ぶ。 pic.twitter.com/n0w3LePzhj — 粉川しの (@ShinoKokawa) November 1, 2024
―日本では今年もフジロックでキラーズが、サマーソニックでマネスキンが大きな盛り上がりを生んだり、オアシスの再結成が話題になったりとロックが人気です。そういった観客が多く集まるrockin'on sonicで、どのようなパフォーマンスを披露したいですか?
ティモシー:ロックンロールにちょっとだけひねりを加えたようなライブにしたいな。その前にたくさんのツアーと練習をこなしてるし、今レコード制作の真っ最中だから、すごくクリエイティブで脳がフル回転の状態でライブに臨めると思う。僕ら自身にとってもすごくエキサイティングなショーになるはずだよ。一回のライブのために世界の裏側に行くんだから、失敗は許されないよね(笑)。
マイケル:音楽中心のとにかくサウンドが良いライブにする。僕らはまだ予算がないから、シンプルなロックショーになると思う(笑)。でも音だけは良いショーにしたいな。
ティモシー:そうそう。まだ予算がなくてさ(笑)。どんなショーがやりたいかは、また次の機会に語れると思うね(笑)。
―お二人の来日を楽しみにしています。
ティモシー:僕たちも日本で皆に会えるのを楽しみにしているよ。
マイケル:ありがとう。
rockin'on sonic
日程:2025年1月4日(土)・1月5日(日)
会場:幕張メッセ国際展示場
4日 開場12:00/開演13:30/終演20:35
5日 開場11:00/開演12:30/終演19:35
チケット:1日券 ¥18,000 2日通し券 ¥33,000
※モノブロックは1月5日出演
公式サイト:https://rockinonsonic.com/
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