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管制官による離陸順の情報提供を再開へ 羽田事故原因との指摘も現場からは望む声

産経ニュース / 2024年6月24日 19時6分

海上保安庁の航空機と衝突して炎上し、焼失した日本航空機=1月3日、羽田空港(関勝行撮影)

羽田空港で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故を受け、国土交通省の対策検討委員会が24日、再発防止策の中間案を公表した。それには、管制官による「ナンバーワン(1番目)」などの離陸順の情報提供を7月末に再開することが盛り込まれた。羽田事故では、この管制交信が海保機側の誤認につながった可能性も指摘されているが、パイロットからは有益な情報として再開を望む声も多かった。

国交省によると、航空機の離陸順に関する情報提供に国際的なルールはなく、各空港で任意で行われている。1月2日の羽田事故を受け、同省は国内の全空港で離陸順情報の運用を当面見合わせる緊急措置を取ったが、海外では滑走路上で待機が必要になった場合や、離陸順が変更になった場合などに管制官がパイロットに情報提供するのが一般的だ。

事故後に開かれたパイロットと管制官の交信に関する緊急会議などでは、パイロット側から他機の状況を把握する上で「有益な情報」として、早期再開を望む声が多く上がったという。

同省担当者は「そもそも情報提供は管制指示の誤認やリスク低減につなげる目的で始まった」と話す。国際線の現役パイロットも「海外でも情報提供が当たり前だっただけに、運用停止は逆に戸惑った」と本音を打ち明けた。

羽田事故では、管制官が滑走路手前の誘導路を走行する海保機に「ナンバーワン」と離陸順を伝え、海保機側も「ナンバーワン、サンキュー」と応答。能登半島地震の被災地に支援物資を届ける予定だったこともあり、海保機長は管制官とのやりとりを「優先離陸」と誤認した可能性が指摘されている。

国交省は離陸順に関する情報提供の運用を再開するにあたり、悪天時などパイロットが機体操作に特に集中する必要がある場面などでは、より簡潔に行うなど留意事項を周知徹底するよう管制官、パイロット双方に求めた。

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