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組織的窃盗、外国人の「トクリュウ」台頭 金属や化粧品、ファストファッションを狙う

産経ニュース / 2024年8月1日 11時14分

総務省や警察庁などが入る合同庁舎=東京都千代田区

匿名•流動型犯罪グループ(トクリュウ)による組織的な窃盗•盗品流通事件が急増していることから警察庁は1日、上半期の被害状況をまとめた。目立つのは、太陽光発電施設の金属ケーブル盗難事件数が昨年1年間と比較してすでに78%、大手衣料品店からの大量万引も55%、ドラッグストアの大量万引は40%に達しており、年間で昨年を大幅に上回るのは確実。警察庁の担当者は「外国人のトクリュウが台頭してきた点が特徴的だ」と指摘している。

金属類窃盗、半年で1万件超

警察庁のまとめによると、金属類の窃盗事件は令和5年が1万6276件で、6年6月末までの半年間は1万758件。このうち太陽光発電施設の金属ケーブルは5年が5361件で6年は4161件と、いずれも3分の1を占める。

ケーブルの被害は関東に集中。5年は92%、6年上半期が90%に上る。特に北関東3県と千葉が目立ち、メガソーラーシステムなどが集まる茨城がさらに頭一つ抜けている。窃盗団の中心はカンボジア人で、摘発者に占める割合は5年が59%、6年は47%だった。

大手衣料品店は特定のファストファッション・ブランドが狙われており、5年の108件に対して6年はすでに59件に上っている。摘発されたのは全員がベトナム人で短期滞在型のヒット・アンド・アウェーの手口。盗品は自国で流通させているとみられる。

盗難車両持ち込むヤード経営

一方、ドラッグストアで医薬品や高級コスメ(化粧品)を狙う犯行の中心もベトナム人で、5年の1119件に対して6年は上半期だけで446件。ただ不法滞在者が大半を占めている点で衣料品店窃盗グループとは相違があるという。

自動車の盗難事件は平成15年の6万4千件余りをピークに減少しており、令和5年は5762件、6年上半期は2961件。実行犯は日本人が圧倒的に多いものの、盗難車両が持ち込まれるヤード(自動車解体施設)の経営者は外国人が大半で、離合集散を繰り返す多国籍の窃盗団が関与しているとみられる。

警察関係者は「実行犯グループも盗難車両を直接ヤードに持ち込むのではなく、GPS(全地球測位システム)で警察などに追跡されていないか、どこかワンクッションを置いて確認してからヤードに運ぶなど手口を巧妙化させているようだ」と指摘している。

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