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深川通り魔殺人 薬物乱用者の犯行 警視庁150年 71/150

産経ニュース / 2024年8月28日 7時0分

深川通り魔殺人事件を報じる昭和56年6月17日付『サンケイ』

昭和56年6月17日、東京都江東区の商店街で白昼、元すし店従業員の無職男=当時(29)=が、商店街を歩いていた母子ら6人を襲い、女性を人質に飲食店に立てこもる「深川通り魔殺人事件」が起きた。

男はベビーカーに乗っていたわずか1歳の男児を真っ先に狙い、刃渡り約30センチの柳刃包丁で数回刺し、母親と3歳の女児もめった刺しにした。

飲食店に立てこもった約7時間後、人質の女性が隙を見て逃げ、すし職人にふんした警視庁捜査1課特殊班の捜査員が突入して男を確保。連行時、男は自殺防止の猿ぐつわをされ、下半身はブリーフ1枚という姿だった。

男はすし店への再就職を断られた直後の犯行で、「幸せな子供を見て鬱憤晴らしのためにやった」と供述。母子ら計4人が命を落とし、女性2人が重傷。人質の女性も背中に30カ所以上の刺し傷を負うという凶悪な犯行だったが、逮捕後の薬物検査で、男の尿から覚醒剤反応が検出。裁判では男の責任能力の有無が争点となった。

精神鑑定結果などから、犯行時の心神耗弱が認定され、57年12月、東京地裁は男に無期懲役の判決を言い渡し、58年1月に刑が確定した。

56年6月19日付『サンケイ』夕刊によると、51年から56年5月末までに覚醒剤常用者が起こした殺人事件(未遂も含む)は126件に上ったという。通り魔事件も頻発し、対策が閣議でも取り上げられるなど、薬物乱用者による事件が社会問題となった。(外崎晃彦)

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