拉致解決へ国際連携 家族会・横田拓也代表「姉、めぐみを返せ」北へ要求 国連シンポ
産経ニュース / 2024年6月27日 22時48分
北朝鮮による拉致問題の解決に向け連携を強めようと、日本や米国、韓国などが共催する国連シンポジウムが27日、オンライン形式で開かれた。各国の被害者家族らが肉親を奪われた悲痛な思いを訴え、早期の再会実現を求めた。
東京からシンポジウムに参加した拉致被害者の横田めぐみさん(59)=拉致当時(13)=の弟で、家族会代表の拓也さん(55)は、金正恩朝鮮労働党総書記に対し、「姉、めぐみを返せ。拉致問題を解決する、勇気ある英断をしてほしい」と強い口調で訴えた。
2004年に中国で失踪し、北朝鮮に拉致された疑いが強い米国人、デービッド・スネドンさん=失踪当時(24)=の兄、ジェームズさんも「失踪から20年がたつが関心が薄くなっている。家族や友人の立場で(拉致問題を)考えてほしい」と述べ、日本語で「この問題は終わっていない。頑張りましょう」と呼びかけた。
林芳正官房長官兼拉致問題担当相は基調発言で「拉致問題は単なる事件ではなく、基本的人権の侵害。解決には国際社会との緊密な連携が不可欠だ」と英語で述べ、参加国に協力を求めた。
シンポジウムには、各国の国連大使も参加し、トーマスグリーンフィールド米国連大使は4月に来日した際、めぐみさんの母、早紀江さん(88)や、有本恵子さん(64)=拉致当時(23)=の父、明弘さん(95)と面会したことに触れ、「拉致問題は一刻の猶予もない」と指摘。「北朝鮮の人権侵害を安全保障理事会の最重要課題として提案し続け、北朝鮮に圧力をかける」と述べた。
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