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<独自>空自部隊で開発情報漏洩「12式向上型」か SNS上に画像投稿 防衛省調査

産経ニュース / 2024年7月10日 21時28分

ディスコード上に投稿された画像。開発中ミサイルの模型と示唆する記述があった(一部画像処理しています)

航空自衛隊に配備する装備品の開発や試験を行う飛行開発実験団で、開発中の長射程ミサイルの模型とみられる画像などの未公開情報が、交流サイト(SNS)を通じ外部に漏洩(ろうえい)した疑いのあることが10日、産経新聞の取材で分かった。開発中の防衛装備品など一般に未公開の情報を私的端末で扱うことを禁じた内規に違反する恐れもあり、空自が事実関係を調べている。

産経新聞の取材では、SNSアプリ「ディスコード」の数十人が参加するミリタリー系のグループ上で、空自装備品の画像データや性能を記した投稿が複数確認できた。空自関係者を名乗り、実験団のある岐阜基地(岐阜県各務原(かかみがはら)市)に勤務するという人物がハンドルネームで投稿していた。

投稿画像は基地内で撮影されたミサイルの模型と推測され、「12式地対艦誘導弾能力向上型」だと示唆。他国領域内に攻撃を加える反撃能力(敵基地攻撃能力)の手段として、防衛省が開発計画を明らかにしている国産長射程ミサイルの戦闘機発射型への改良に向けた模型とみられる。

他にも空自が保有する戦闘機の運用上の問題点に触れた書き込みのほか、一部が「機密」に当たるとの記述もあった。関係者によると、装備品に関する書き込みや画像の投稿は昨年ごろから繰り返されたが、先月末までに一斉に削除された。

投稿内容を確認した空自元幹部は「内部情報が外部へ漏れること自体、防衛力強化へ向けて新規開発が今後増えていく中で信頼を失う大きな問題だ」と訴える。

防衛省航空幕僚監部は取材に対し「(投稿内容に)現時点で秘密に指定された情報は含まれていないとの認識だが、細部は調査中」としている。

防衛装備品の情報は、国の安全確保や米国などとのスムーズな情報共有などを目的に厳しく管理される。秘匿性の高い「特定秘密」を漏洩した場合、平成26年施行の特定秘密保護法で処罰の対象となる。今月に入り、海自の複数の護衛艦で特定秘密の不適切な取り扱いが明らかとなっており、改めて自衛隊全体の情報管理態勢が問われそうだ。(岡嶋大城、市岡豊大)

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