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涙ぬぐう副知事、辞職意向も疑惑は否定 兵庫知事は「パワハラないが厳しい叱責あった」コミュ力に言及

産経ニュース / 2024年7月12日 14時0分

涙をぬぐう片山安孝副知事=12日午前、兵庫県庁(安田麻姫撮影)

兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを告発する文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)が死亡した問題を受け、片山安孝副知事は12日午前、報道陣の取材に応じ、7月末で副知事を辞職する意向を表明した。側近として支えた斎藤氏について、「パワハラはなかったが厳しい叱責はあった」とコミュニケーション能力に言及した上で、県政の混乱を理由に6月上旬から計5回、斎藤元彦知事にも辞職を促したが断られたとも明かした。

片山氏は11日午後、斎藤知事に口頭で退任の意向を伝え、12日に届け出書類を提出する。

告発文書をめぐっては県議会6月定例会で、最大会派の自民などが文書内容を調査するため、地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委員会)の設置に関する動議を提出。賛成多数で設置が可決された。

告発文書には、斎藤氏側が令和5年に開いた政治資金パーティーをめぐり、片山氏がパーティー券を購入するよう商工会議所などに圧力をかけたなどという3項目の疑惑について言及があった。

片山氏はパーティー券の販売を扱ったことは認めた上で、「圧力をかけたことはない。あくまでもお願いであり、政治的行為が制限されている一般の県職員を関与させたこともない」と否定。昨年、神戸市内で開かれた阪神タイガースとオリックスバファローズのプロ野球優勝パレードで、補助金のキックバックを金融機関側に求めたとの疑惑にも「お願いしたことはない」とした。

片山氏は、知事としての斎藤氏について「コミュニケーション能力に課題がある」と繰り返し強調。職員指導の中で「パワハラはなかったが厳しい叱責はあった」としつつ、対外的には「(国会や県議会の議員らと)個人的な関係を構築できなかった」と批判をにじませた。その一方で、「攻めていくときは素晴らしい」と評価していたとも語り、涙をぬぐいながら「知事を支えられなかった。自分への強い自責の念がある」と言葉を振るわせる場面もあった。

3月の会見で斎藤氏は「嘘八百」「公務員として失格」という強い口調で男性を非難し、5月に停職3カ月の懲戒処分とした。

片山氏は、処分の手続き自体に「問題がなかった」とする一方、「嘘八百という言葉は人事当局は使っておらず、私にも違和感があった。知事がすぐに謝ればよかった」と振り返った。

県議会で51年ぶりとなる百条委には、自らが証人として出頭する意向を示したものの、「証人喚問となれば一般の職員に対しても負担になる。負担を招いたことは私どもに責任がある」と現場を気遣った。

男性は7日、兵庫県姫路市内で死亡しているのが見つかった。19日には男性の証人喚問が予定されており、百条委に出席する予定だった。男性が亡くなったことについて片山氏は「非常に残念で痛恨の極み」と述べた。

片山氏は昭和58年に入庁し、人事課長や産業労働部長などを歴任。令和3年9月に副知事に就任し、斎藤県政を支えていた。

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