売買目的か、実体のない宗教法人の議事録偽造し役員変更容疑 男３人を逮捕

京都府警本部＝京都市上京区

活動実態のない宗教法人の役員を不正に変更する目的で議事録を偽造したなどとして、京都府警は１８日、有印私文書偽造・同行使の疑いで京都市中京区の会社役員、岩見和重容疑者（６０）ら３人を逮捕した。府警は３人の認否を明らかにしていない。

ほかに逮捕されたのは京都府宇治市の会社員、高木裕（５９）と、大阪府豊中市の元司法書士、松藤節雄容疑者（７５）の２容疑者。

３人の逮捕容疑は氏名不詳者らと共謀し、議事録を偽造した上で昨年１１月、京都地方法務局に京都市東山区に事務所を置く宗教法人の代表役員に高木容疑者が就任したとの変更登記申請書と議事録を提出したとしている。

府警によると、宗教法人は近年活動実態がなく、登記上の所在地は数年前に売却され、現在はコインパーキングになっているという。

文化庁は６月、活動実態がない「不活動宗教法人」が昨年末時点で４４３１法人あるとの調査結果を発表。こうした宗教法人は脱税などに悪用される恐れが指摘されている。