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贈答品「すべて知事が持ち帰る」秘書3人指摘、斎藤氏「美味しいもの知るも大事」 兵庫県議会百条委証人尋問詳報(10)

産経ニュース / 2024年9月6日 22時21分

兵庫県議会の百条委員会で証人尋問に臨む斎藤元彦知事=6日午後、神戸市中央区(代表撮影)

《兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡る6日の県議会調査特別委員会(百条委員会)。斎藤氏に対する証人尋問が1時間以上にわたり続く。告発文書には、昨年11月の阪神・オリックス優勝パレードの開催に際し、信用金庫への県補助金を増額し、協賛金の形でキックバックさせることで資金難を打開したとも記されていた。この疑惑について質疑が行われる》

委員「阪神優勝パレードの協賛金について。文書には協賛金について『大阪と兵庫で合計で5億3100万円が集まりました。このうち、兵庫県の信用金庫等13社に対し兵庫県が中小企業経営改善金として4億円出資し、13社はそれをキックバックしてパレード協賛金を支出したのではないか』としている。さきほどの質疑の中で13社の協賛金総額は2千万円前後とありましたが、こちらであっておりますでしょうか」

斎藤氏「おそらくそれくらいだと思います」

委員「これは全寄付額の3パーセント程度。協賛金の目標は5億円であったことから、仮に信用金庫などからの協賛金がなくても目標には到達していたということでいいか」

斎藤氏「おそらくそうだと思う」

委員「キックバックを条件とした寄付集めはしていないということでいいか」

斎藤氏「はい、そう思います」

《各会派の委員が質問を続ける。元県西播磨県民局長の告発を公益通報として扱わなかった対応や、贈答品の受領問題を巡り厳しい質問が相次ぐ》

委員「私の周りの人は知事の『おねだり体質』について、行儀が悪いと言っています。言い換えると『品がない、見苦しい』ということになります。知事は、人権感覚に優れた人格や品格が求められると思うが、これまで指摘されてきたことについてどう考えられますか」

斎藤氏「私の言動で不快に思われた方がいれば率直におわび申し上げたい」

委員「県として受け取ったとか、PRのために受け取ったとかそういう範疇(はんちゅう)でない。斎藤家の食卓をにぎわしただけですよね。本当に県のPRのために受け取ったのなら、『今夜の食卓はいただいたカニでこんなに豪華になりました』とSNSでなぜ発信しないのか。まずいと思ったのではないか」

斎藤氏「PRすることもあれば、自分自身が家で食べることによって、『こういった美味しいものが兵庫県内にあるんだ』と知ることも大事な知事としての仕事だと思う。ご指摘は真摯に受け止めますが、PRしなくてもSNSで発信しなくても、県としてそういった食料品とかをいただくのは社交儀礼の範囲内で問題ないと思います」

《斎藤氏は自身の中での受領品に関するルールについても言及する》

委員「贈答品について秘書3人が内部調査に答えている。そのまま読みます。1人は『知事がすべて持ち帰る。分けると寄付に当たるとの考えから』。2人目が『贈答品は基本的にすべて知事が持ち帰る』。もう1人も『もらったものすべて知事が持ち帰る』。3人とも、すべて知事が持って帰ると表現されています」

斎藤氏「就任当初、知事室にたくさん届けられるものがありました。これをみんなに配ることがいいのか、秘書課の人だけが、特定の人だけが知事室に届いたものを食べるということが本当にいいのか」

委員「それで自分だけが持ち帰るんですか。おかしいと思いますよ。全然わからない」

斎藤氏「持ち帰って食べさせていただくのがいいんじゃないかと思ってやらせていただいた」

《斎藤氏が「俺は知事だぞ」と激高したとの疑惑にも焦点があたる》

委員「報道にもありましたが、職員アンケートで、ホテルでの夕食は事前申し込み制となっていたところ、斎藤知事は別のところで食事されるということで当初申請していなかった。しかし当日の夕方に急遽、やはりホテルでとりたいといわれたので、会議の主催者にかけあったがやはり無理だったので、その旨を随行職員に伝えると、『俺は知事だぞ』と激怒した。おびえた秘書課が直接会場のホテルとかけあって無理やり夕食を準備させたという回答がアンケートにありました。これについて、私のもとに内部通報があり、これは昨年7月に山梨県で行われた全国知事会のことでありますということで、この時に斎藤知事が突然ホテルで食べたいと言った理由は、吉村(洋文)大阪府知事がこのホテルの中のビュッフェを食べるということを斎藤知事が知って食べたいと言い出したと。こういう話ですが事実ですか」

斎藤氏「そうですね、はい」

委員「秘書が対応はもうできないと知事に伝えると、知事が車のシートを蹴って『俺は知事だぞ』とものすごいけんまくでキレだした。これは事実ですか」

斎藤氏「事実ではないと思います」

委員「『俺は知事だぞ』はけっこう多いんです」

斎藤氏「『俺は知事だぞ』とかそういうので激怒するとかそういうのはないです」

委員「最終的にホテルの支配人に電話をして何とか用意をしてもらえるようになった。これは事実ですか」

斎藤氏「そのやり取りはわからないです。無理を言ってお願いしたということは事実だと思います。ご苦労かけたという点はおわび申し上げたいですけども、目的としては大事な…」

委員「『俺は知事だぞ』という言葉自体は分かりませんが、当初予約していなかったものを、急遽予約しろと。それができないというのでキレたということなんですよ。ここは事実ですか」

斎藤氏「キレたという記憶はないですが、『なんとかなればいいよね。なんとかならないですかと』お願いはしました。これはご負担かけたんだったら申し訳ないと思いますが、『俺が知事だぞ』と激怒したということはないです」

《約2時間半にわたる斎藤氏への証人尋問は終了した》

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