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イチゴ「桃薫」の苗をフリマアプリで無許可販売 容疑の男ら摘発「一獲千金狙った」

産経ニュース / 2024年12月3日 11時48分

押収されたイチゴの品種「桃薫」など=3日、東京都中野区(前島沙紀撮影)

国の研究機関が開発、品種登録したイチゴ「桃薫(とうくん)」の苗を、フリマアプリで許可なく販売したなどとして、警視庁生活環境課は種苗法違反などの疑いで、静岡県焼津市の無職の男(25)ら2人を逮捕し、10人を書類送検した。「一獲千金を狙えると思った」「小遣い稼ぎだった」などといずれも容疑を認めている。

種苗法は、登録品種の苗を権利者に許可なく譲渡することを禁じている。桃薫は「農業・食品産業技術総合研究機構」(農研機構)が開発し品種登録したもので、桃に似た香りが特徴の希少品種。

同課によると、容疑者らはそれぞれ農家から譲り受けたりフリマアプリで購入したりした桃薫の苗を家庭菜園などで増やし、フリマアプリで販売。名前を伏字にして出品している者もいた。令和4~6年、合わせて約110件の違法な譲渡を行い、計約20万円を売り上げていたとみられる。

男の逮捕容疑は6年3~5月、フリマアプリで無許可で桃薫の苗を出品して4人に販売し、育成者の権利を侵害したなどとしている。

ブランド農作物を巡っては、種苗の海外流出を受けて規制が強化されてきたが、インターネット上で安易に販売されている例もあり、政府や警察当局は警鐘を鳴らしている。

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