堀井学衆院議員、香典配布の「違法性」認識 公選法違反、地検が任意聴取

堀井学衆院議員（５２）＝比例北海道、自民党離党＝が有権者に秘書経由で香典を配っていた疑いがある公選法違反事件で、東京地検特捜部から任意で事情聴取を受けた堀井氏が香典配布について違法性の認識があったと説明していることが２２日、関係者への取材で分かった。

東京地検特捜部は１８日、東京や北海道の堀井氏の事務所などを家宅捜索。代理で香典を持参したとされる元秘書らからも、今年に入って複数回にわたり任意で事情を聴いている。

関係者によると、堀井氏の当時の秘書や親族は令和４年前後、選挙区内の有権者が関係する複数の葬儀に堀井氏の代理として参列。堀井氏名義の香典を渡していた疑いがある。香典の金額は１万～数万円とされ、堀井氏が元秘書を通じ、通信アプリ「ＬＩＮＥ」（ライン）などで指示を出していたという。

公選法は政治家が有権者に金銭や物品を提供することを禁止。政治家本人ではなく、秘書や家族が参列して政治家名義で香典を渡せば５０万円以下の罰金を科される。

堀井氏は安倍派から還流されたパーティー収入計２１９６万円を関連団体の収支報告書に記載していなかったことが判明。修正された収支報告書には計１０００万円余りの使途不明金が計上されており、香典の原資になった可能性もある。