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ゆれる兵庫県庁 「解明が務め」と百条委、「自分も処分?」と疑心暗鬼になる職員も

産経ニュース / 2024年7月19日 20時1分

音声データが流され、資料を見ながら音声を聞く委員たち=19日、神戸市中央区(南雲都撮影)

兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑を内部告発した文書を巡り、19日に開かれた県議会の調査特別委員会(百条委員会)では、文書を作成した後に死亡した元県西播磨県民局長の男性(60)を悼むとともに、男性が残した音声データなどを資料として採用。傍聴者も多く詰めかけた中で、委員が「疑惑の真偽を明らかにすることが務めだ」と決意を述べた。

「(男性の)証言が最も重要だったことは間違いない。かなわぬ今となっては、与えられた責務を粛々と果たし、(疑惑の)真偽を明らかにすることが遺志に報いる唯一の道だ」

午後から始まった委員会の冒頭では、この日に証人尋問が予定されていた男性が亡くなったことを踏まえ、奥谷謙一委員長が弔意を述べ、委員15人が起立して約1分間の黙祷(もくとう)をささげた。

問題をめぐっては、男性の死亡後に斎藤氏の辞職を求める声が強まり、告発文書に記された疑惑については、斎藤氏の視察先からコーヒーメーカーを県の幹部が受け取っていたり、特産ワインを同県上郡町から提供されていたりしたことがすでに明らかになっている。百条委の注目度も高く、この日の正午には県庁前で知事の辞職を求める抗議活動が行われたほか、詰めかけた県民らで30人分の傍聴席は満席状態となった。

議事では、男性が遺族に託した陳述書と録音データが資料として採用され、上郡町の特産ワインに関しては、斎藤氏が「飲んだことがない」「また折を見てお願いします」などと述べている音声を再生。今後のスケジュールについて、証人尋問のために8日間の期日を設け、今年中に報告書を取りまとめる方針が確認された。

今後、職員約9700人を対象にアンケートを実施予定で、一部の委員は、職員の間に「(男性と同様に)処分を受けるのでは」という不安の訴えがあると指摘。不利益な扱いを受けないことやプライバシー保護を求める意見が相次いだ。

終了後に百条委の奥谷委員長は報道陣の取材に応じ、「文書問題の調査については県職員の協力が不可欠。証言は大変勇気がいることと思うが、心理的負担軽減に最大限努めたい」と述べた。

斎藤氏は、この日の午前中に報道陣に対し、改めて辞職を否定したうえで、ワインの提供を受けたことは認め、「社交儀礼の範囲内。機会があれば体験してみたいという趣旨だった」と説明。上郡町の梅田修作町長も同日、記者会見で「以前から飲んでもらいたいと思っていた。(発言を)『おねだり』とは思わなかった」としている。

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