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新宿の駐車場4人死亡事故、責任者を書類送検 消火用ガス噴出、業過致死傷容疑

産経ニュース / 2024年11月7日 16時11分

警視庁外観=東京都千代田区

東京都新宿区のマンション地下駐車場で令和3年4月、二酸化炭素(CO2)を含む消火用ガスが噴出し、作業員4人が死亡した事故で、現場の安全管理を怠ったとして、警視庁捜査1課は7日、業務上過失致死傷容疑で、株木建設の当時の現場責任者の男性(60)を書類送検した。

送検容疑は3年4月15日午後4時半ごろ、新宿区下落合のマンション地下1階駐車場の天井板張り替え工事の際、必要な措置を怠り、ガスを噴射する消火装置の誤作動で、作業していた27~59歳の男性4人をCO2中毒で死亡させ、1人に軽症を負わせたとしている。調べに対し、容疑を認めているという。

現場の天井には熱感知と煙感知のセンサーが計12カ所に設置されており、両センサーが感知すれば電気信号が流れ、ガスが噴出する仕組みになっていた。本来は作業時、センサーの制御盤の電源を落とす▽消火ガスの弁を閉める▽噴出を自動ではなく、手動に設定する―などの措置をとる必要があったが、いずれも行われておらず、総務省消防庁が求めている消防設備士の立ち会いもなかった。男性は作業員へセンサーなどに触れないよう指示していたが、ガスが噴射されると説明していなかった。

事故当時、作業員は工事の妨げになるセンサーを外し、また戻していた。警視庁は再現実験を行い、着脱時の手の熱によってセンサーが誤作動した可能性が高いことが判明。熱感知と煙感知のセンサーはいずれも見分けがつきにくく、煙感知系統の配線に熱感知センサーを誤って取り付け直した上、両系統で誤作動が起きたため、ガスが噴出したとみられる。男性は現場マンションの建設にも携わっていたが、警視庁の聴取に「マンションの管理会社から起動ボタンを押さないとガスは出ないと聞いていた」と供述したという。

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