1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「人事畑歩んだエリート」告発の兵庫県庁の元県民局長、「兄貴分的な人だった」と惜しむ声

産経ニュース / 2024年7月19日 13時12分

兵庫県庁=神戸市中央区

「一死をもって抗議する」。兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑を告発した元県西播磨県民局長の男性(60)は亡くなる前、こんなメッセージを残していた。人事畑などを歩む「エリート」と評され、「兄貴分的な人」「愛すべき先輩だった」と県庁内から死を惜しむ声が上がる。「なぜ、告発文書を作成したのか。現在の知事や県幹部の状況に許せない思いを抱えていたのだろう」。男性を知る県関係者は、心中を推し量った。

男性は京都大を卒業し、昭和62年4月に兵庫県に入庁。人事課長や教育次長、人事課を所管する管理局長(現職員局長)などを務めてきた。元上司は「仕事熱心で、誰とでも気さくに話をして、後輩にも優しかった。課内、課外関係なく、面倒見のいい人」と評価。後輩は「仕事以外でも仲間と連れ立って行動することが好きな兄貴分的な存在。非常に尊敬しており、愛すべき先輩だった」と振り返る。

西播磨県民局長に就いたのは、斎藤氏の知事就任前の令和3年4月。県内各地域を管轄する地方機関である県民局のトップは部長級で、中でも西播磨は格が上の方だとされる。

今年3月末に退職予定だったが、同月中旬、斎藤氏のパワハラ疑惑や県幹部らの違法行為を告発する文書を作成し、一部の報道機関や県議らに配布した。

文書は匿名だったが、県は早々に男性が作成したと特定。斎藤氏は記者会見で、「業務時間中に噓八百含めて文書を作って流す行為は公務員として失格」と強い口調で非難した。

さらに、「ありもしないことを縷々並べた内容を本人も認めている」とと説明したが、これに対して男性は反論文書を公表。「私自身が認めている事実は一切ない」「今の県政運営に対する不信感、将来に対する不安感、頑張って働いている職員の皆さんの将来を思っての行動だ」と記した。

5月には、告発文書は誹謗(ひぼう)中傷にあたるとして、県が男性を停職3カ月の懲戒処分とした。男性は、人事委員会への不服申し立てをしなかったが、県議会の調査特別委員会(百条委員会)に宛てたメッセージで理由をこう説明していた。「私の願いは兵庫県という組織がより良くなるため、真実が明らかになることである」。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください