1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

自殺の可能性「現実的ではない」 被告の供述もとに判断 講談社元次長に懲役11年

産経ニュース / 2024年7月18日 19時58分

殺人罪に問われた講談社元編集次長、朴鐘顕(パク・チョンヒョン)被告の妻が死亡したのは、自殺か、被告による他殺か。18日の差し戻し控訴審判決で東京高裁は、現場に残された客観証拠などをもとに、自殺は「現実的にあり得る可能性とは評価できない」とし、他殺を認定した。

公判の最大の焦点は、妻が自殺したとする被告の主張の妥当性だった。

1審東京地裁は平成31年、妻が失禁した痕や唾液の混じった血痕が現場に残されていたことから殺害を推認する一方で、ほかに残された血痕が限定的だったことなどから、妻が自殺したとする見解を否定した。

一方、令和3年の2審東京高裁判決は、1審後に現場で他にも血痕が見つかったことなどから、1審判決とは異なり、顔の血痕の状況などをもとに自殺説を退けた。

差し戻し控訴審の判決理由で家令和典裁判長は、妻の失禁状況などをもとに殺害を推認した1審判決について「事実認定や評価に不合理な点はない」と認定した。

さらに、自殺説についても検討。1審が自殺の可能性を退けた根拠とした血痕の範囲や、2審が着目した顔の血痕の状況などからだけでは、妻が自殺したとする主張を退けることは困難とした。

家令裁判長が自殺説を否定するよりどころの一つとしたのは、被告の供述だった。

妻が失神後に自宅の中を動き回って階段の手すりにジャケットをくくりつけて自殺した、とする被告の主張について家令裁判長は「あまりに唐突」と指摘。自宅での自殺方法として「奇異というほかない」とし、被告の供述の信用性を否定した。(橘川玲奈)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください