「もう帰る」犯行ためらうも実行→報酬受け取れず 強盗幇助容疑で「闇バイト」の男逮捕

警視庁の看板＝東京都千代田区

今年9月、東京都練馬区の住宅に男らが押し入り、高級腕時計などを奪った強盗致傷事件で、犯行に使われたバールなどを用意したとして警視庁捜査1課は強盗致傷幇助と住居侵入幇助の疑いで、埼玉県富士見市貝塚、無職、戸石知哉（かずや）容疑者（28）を逮捕した。この事件では6人目の逮捕者で、認否は明らかにしていない。

逮捕容疑は今年9月27日夕、千葉県鎌ケ谷市内のホームセンターでバールとハンマー各1個を購入、同日夜に東京駅内のコインロッカーに入れて強盗実行役に受け渡したとしている。バールなどは翌28日未明、練馬区大泉町の住宅で住人2人がけがをした強盗致傷事件に使用された。

捜査1課によると、戸石容疑者は購入の数時間前、「荷物運び」「高額報酬」とするX（旧ツイッター）の闇バイト募集に応じ、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」で指示を受けていた。途中で「もう帰ります」と犯行を断念しようとしたところ、指示役から厳しい口調で詰め寄られることもあったという。事件後に指示役から連絡はなく、報酬は受け取れなかった。