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クマに襲われた店舗、補償は?専門家「施設は火災保険適用」でも全額まかなえるとは限らず

産経ニュース / 2024年12月2日 14時15分

秋田市のスーパー「いとく土崎みなと店」にクマが入り込んで捕獲された騒動では、店舗の肉売り場付近が荒らされていたという。クマは総菜売り場付近や在庫品などを置くバックヤード付近にも立ち入ったとみられ、店内を徘徊している可能性が高い。

一般社団法人「長野県損害保険代理業協会」顧問の福嶋利行氏によると、今回のように施設が野生の鳥獣被害に遭うケースでは、基本的に損害保険が適用される。

福嶋氏は「契約内容にもよるが、店内の冷蔵庫や厨房機器など日常的に使用される備品や、ソファ、テレビ、店そのもの、食料品など商品をクマが壊していれば、『不測かつ突発的な事故』として火災保険が適用される」と説明する。

野生の鳥獣は細菌や寄生虫を保有していることも珍しくない。汚損が認められ、営業再開に向けて消毒や消臭の作業が生じた場合も補償が適用される。

鳥獣被害の補償例では、キツツキに軒先の天井部分に穴をあけられたり、野良犬にドアを壊されたりといったケースがあるという。

今回の秋田の事例では、客足の増える週末に休業を余儀なくされ、売り上げにも影響する可能性がある。「被害を確認できれば、休業補償が発生し、通常業務の再開までの粗利が補償される」。福嶋氏はこう語る一方、「商品の補償は仕入れ値で行われるなど実質的な店側の損害はかなり出てくるだろう」と話した。

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