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サポート詐欺の手口巧妙化、ニュース・買い物サイトなどからも誘導 大音量で混乱誘う

産経ニュース / 2024年6月15日 15時53分

スマートフォンやパソコンの画面に「ウイルスに感染した」などと虚偽の警告を表示させ、対策費名目で金銭をだまし取る「サポート詐欺」の手口が巧妙化している。かつてはアダルトサイトなどから誘導していたが、ニュースサイトやショッピングサイトの広告から誘導されるケースが急増。昨年の被害件数が大幅に増加しており、警察やサイバーセキュリティー会社が注意を呼びかけている。(大渡美咲)

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ニュースサイトなどに表示される一見、目を引くようなウェブ広告。気になってクリックすると、「ウイルスに感染した」という警告画面が表示され、大音量のアラーム音がなることも。記載された電話番号にかけ、指示に従って操作をしているとパソコンを遠隔操作できるソフトをダウンロードさせられ、知らぬ間にパソコンが乗っ取られてしまう。最終的にはセキュリティーソフトのインストールや有償サポート契約という名目で金銭を要求され、支払いに応じてしまう。

興味を引きやすい不正広告

この一連の流れが「サポート詐欺」だ。

警察庁によると、昨年の特殊詐欺認知件数のうち、サポート詐欺などの架空料金請求詐欺が前年比77・9%増の5198件、被害額は同37・9%増の140億4千万円に上った。多くは電子マネーを狙ったものだったという。

セキュリティー会社「トレンドマイクロ」によると、サポート詐欺の手口は以前に増して巧妙化している。一つは効率よく被害者を誘導するため、UFOや福島第1原発の処理水放出など、利用者の興味を引きやすいテーマを取り入れた不正広告が目立つという。

100万円を超える被害も

さらに、クリックした後に正常な判断を奪うため、大げさな警告文や大音量の警告音を流してパニックに陥れ、指示に従うようにさせるという。これまでは被害者側から電話をかけさせる手口だったが、偽ページ上でチャットでやりとりしたり、被害者に電話番号を入力させて犯人側から電話をかけたりするなどの新たな手口も確認されている。

被害額も高額化している。以前は、ギフトカードによる支払いが主流だったため、被害金額は数十万円に止まっていたが、近年は100万円を超える被害もあるという。被害者にインターネットバンキングの振込画面を開かせ、遠隔操作で振込金額を増やすなどの手口が確認されている。

トレンドマイクロの岡本勝之氏は「遠隔操作により乗っ取られた状態が続き、情報を盗まれたり、勝手に送金されたりする被害もある。手口がエスカレートしてきている」と、注意を呼びかけている。

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