カンボジア拠点の特殊詐欺、グループ傘下の「受け子」指示役を逮捕 詐欺などの疑い

警視庁＝東京都千代田区

高齢者施設の入居権を巡るトラブル解決と称して現金をだまし取ったなどとして、警視庁暴力団対策課は詐欺と組織犯罪処罰法違反（犯罪収益隠匿）の疑いで、住居不定、無職の野村紘汰容疑者（23）を逮捕した。

暴対課によると、野村容疑者はだまし取ったお金を受け取る「受け子」グループの指示役。カンボジアを拠点とする「かけ子」グループから指示を受けていたという。

かけ子グループは既にカンボジアから日本に移送され、25人が逮捕されている。傘下には日本国内に4つの「受け子」グループがあったとみられ、野村容疑者のグループによる被害は昨年7～9月、12道府県で計約1億3400万円に上った。

逮捕容疑は、共謀して令和5年7月、神奈川県の70代女性方に電話をかけ、トラブル解決名目で現金80万円を都内の空き家に送付させてだまし取ったなどとしている。空き家では他人に成りすましたグループのメンバーが現金を受け取っていたという。