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スーパーフリー事件 飲酒させ集団で暴行 性暴力厳罰化の契機に 警視庁150年 119/150

産経ニュース / 2024年11月25日 10時0分

警視庁庁舎=東京都千代田区

東京有数の繁華街、六本木を守る警視庁麻布署に平成15年5月、若い女性が被害を訴えた。早大生らのイベントサークル「スーパーフリー」による集団性的暴行事件の端緒だった。捜査1課は6月、女子大生に性的暴行を加えたとして、スーパーフリー代表の早大2年の男=当時(28)=らを逮捕した。

スーパーフリーは頻繁に「パーティー」を開催。地方出身の新入生を狙い、「スペシャルサワー」と称するアルコール度数の高い酒を「一気飲み」の掛け声で飲ませて昏睡(こんすい)状態にし暴行した。

代表の男は早大で留年や再入学を繰り返しながら、パーティー券の売り上げで年間約1千万円を得ていた。スーパーフリーは活動を広げ、東大、慶大など有名大の学生も参加していた。

犯行は組織的だった。男は暴行するメンバーを「鬼畜班」と呼び、「参加しないスタッフは一人前ではない」と言及。女性をなだめたり、隠し撮り写真で口封じしたりして犯行を重ねた。捜査1課は14人を逮捕。代表の男は17年11月、懲役14年の判決が確定した。

16年に「集団強姦罪」が新設。強姦罪が不同意性交罪へ改正される過程で廃止されたが、性暴力厳罰化の契機となった。現在も学生による性的暴行事件は後を絶たない。近年では薬物による手口も横行し、警視庁は昨年から簡易検査キット「D1D plus」の運用を始め、捜査の迅速化と確実な立件を図っている。(内田優作)

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