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陸自15旅団の不発弾処理、無事故で4万件 沖縄・玉城知事「任務に深甚なる敬意」

産経ニュース / 2024年9月27日 15時46分

不発弾処理の予行で模擬弾を慎重に耐爆容器に移す陸上自衛隊員=4月、那覇市(大竹直樹撮影)

先の大戦末期に始まった沖縄戦で米軍に投下された不発弾の処理件数が4万件に到達し、沖縄県の玉城デニー知事は27日、県庁で陸上自衛隊第15旅団に感謝状を贈呈した。陸自は昭和47年5月の本土復帰以降、これまでに無事故で1884トンの不発弾を処理してきた。

玉城知事は「危険と隣り合わせの任務に就いていただいていることに深甚なる敬意を表する」と献身的な活動に感謝。第15旅団長の上野和士陸将補は「県民の皆さまの安全、安心を守るべく、確実な処理に努めていく」と強調した。

県によると、米軍が投下した弾薬は、本土で使われた弾薬(約16万トン)を上回る約20万トン。このうち約1万トンが不発弾として残ったと推定されている。

本土復帰までに住民らが約3000トン、米軍が約2500トンの不発弾を処理したが、海底深くや山中にあって発見が困難な永久不明弾の約500トンを除き、なおも約1878トンの不発弾が埋没しているとされる。全て処理するまでにはかなりの年月を要する見込みだ。

第101不発弾処理隊の前身である特別不発弾処理隊は、那覇市の幼稚園近くの工事現場で49年、重機で打ち込んだ矢板が機雷に触れて爆発し、3歳の女児や作業員ら4人が死亡、34人が重軽傷を負った不発弾事故の3カ月後に発足した。危険な任務を担う精鋭部隊として知られている。

沖縄では今年1月、全国で初めて耐爆容器を導入。地面に穴を掘って処理壕を築く従来の方法と異なり、耐爆容器の中に不発弾を入れ、遠隔で信管部分を破壊できるようになった。

第101不発弾処理隊長の岩瀬亘2等陸佐は、耐爆容器について、住民の避難範囲を縮小できると指摘した上で、「爆発しても耐えられる構造のため、われわれの命も守れる。非常に有益な装備だ」と話した。

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