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埼玉の道路陥没 トラック運転の男性の救助進まず1週間 原因は下水道管か、長期化の様相

産経ニュース / 2025年2月4日 20時1分

埼玉県八潮市で県道が陥没してトラックが転落した事故は4日で発生から1週間が経過したが、トラックを運転していたとみられる男性(74)の救助作業は進んでいない。陥没の原因は地下に埋設された下水道管とみられている。救助などのために県は下水道の上流12市町約120万人に使用制限を呼び掛けるなどしているが、長期化の様相を呈している。

突然道路が陥没

事故があったのは1月28日午前9時50分ごろ。県道中央が突然陥没してできた穴にトラックが転落した。

穴は当初1つだったが、29日未明には2つになり、30日未明にはこの2つがつながった。消防によると、直径最大40メートル、深さは約15メートルまで広がっている。

運転手は28日午後1時ごろまで消防の呼び掛けに応えていたという。消防はトラックをクレーンでつり上げる作業を実施。29日未明につり上げたが、穴から上がってきたのは荷台部分だけで、運転席部分は土砂に埋まったまま残された。

救助阻む水

救助を阻んでいるのは穴に流れ込む大量の水。事故当初は陥没した県道の地下に埋設されていた雨水などの排水管から大量の水が流れ込んでいた。

この水は30日夕までには止まった。県は穴にがれき撤去用の重機を搬入するためのスロープを造成。1日には完成し、がれき撤去に着手したが、今度は穴の底に水がたまり、足場が危険なため本格的な救助活動は実施されていない。

県はたまっている水を避けて残りのがれきを撤去するため、3日に新たなスロープ造成に着手。4日中の完成を目指したが5日午前までずれ込む見通し。

穴の底の水は、下水道管の破損部分からあふれ出た下水とみられている。下水道管内に落ちた土砂などの堆積物が下水の流れを妨げているとみられ、県は4日、下水道管内の様子を調べるためにドローン調査などを実施。しかし、水流が強くて前に進めなかったという。

先行き見通せず

陥没の原因とみられる下水道管は内径約5メートルで地下約10メートルに埋設されている。下水処理場に近い幹線で、使用開始は42年前。一般的な下水道管の耐用年数である50年は間近だった。県は令和3年度冬に目視による定期検査を実施しており、このときはただちに補修の必要はないと判断されている。

県は当初から救助現場に下水があふれることを危惧し、1月28日には12市町に風呂や洗濯などを控えるなど下水の使用制限を呼び掛けていたが、懸念通りの事態となっている。

そこで県は4日午前2~5時にさらに強力に水の使用を控えるように呼び掛けた。県によると、この呼びかけで水量は一定程度減ったものの期待したほどでなかったという。5日以降はこれまで通りの使用制限の呼びかけとなるが、県は「再度の強い呼びかけの可能性はある」としている。(半田泰)

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