続く猛暑 要因はダブル高気圧、偏西風北上、海洋熱波…9月以降も継続予想
産経ニュース / 2024年8月24日 18時46分
8月下旬になっても全国的に厳しい暑さが続いている。気象庁によると、1日以降、最高気温が35度以上の「猛暑日」の観測地点は23日時点で4697。すでに観測史上最も暑かった昨年同時期(3420)の約1・4倍に上る。この背景には、2段重ねの高気圧、偏西風の北上、海面水温の異常上昇、地球温暖化といった複合的な要因が指摘される。
7月の全国の平均気温は明治31(1898)年の統計開始以降で7月として最高を更新した。8月に入っても各地で猛暑日になっている。20日発表された3カ月予報(9~11月)では、10月まで全国的に平均気温が平年よりも高い見込みだ。
民間気象会社のウェザーニューズによると、危険な暑さを引き起こす大きな要因となっているのは、高気圧の上に高気圧が積み重なった「ダブル高気圧」と呼ばれる気象状況だ。
気象庁異常気象情報センターの分析では、7月下旬以降、太平洋高気圧が西に張り出している。その上方に、チベット高気圧が大陸側から張り出してきており、2段重ねの背の高い高気圧がつくられた。ともに平年以上に張り出しを強めており、それが東日本や西日本を覆ったことで日差しが強まる要因となった。
日本の上空を西から東へと流れる偏西風が平年よりも北寄りに蛇行したことも気温の上昇を促した。偏西風の南側は暖かく、北側は寒くなるため、日本列島の広い範囲が暖かい空気に覆われることになったためだ。
「海洋熱波」と呼ばれる海面の温度上昇も影響している。関東以西の太平洋岸などで、これまで沖縄以南で観測されていた海面水温が30度の海域帯が観測されるようになっている。高温の海洋が大気を温めたり、大気中の水蒸気が増えて温室効果を生じさせたりして気温を押し上げた。
こうした気象状況は9月以降も続く見通しだ。(玉崎栄次)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
北日本が昨年最も暑かったのは「海洋熱波」の影響…今夏も継続で酷暑招いたか
読売新聞 / 2024年8月19日 15時4分
-
【猛暑】危険な暑さ、いつまで続く? 8~10月の傾向を発表
マイナビニュース / 2024年8月19日 10時47分
-
相次ぐ40℃超え「この暑さ、いつまで続くのか?」 「過去最も暑い夏になるかもしれない」理由とは
東洋経済オンライン / 2024年8月2日 17時15分
-
7月の沖縄地方、1946年以降最も暑かった 平均気温1.2℃上回る 8月は暑さどうなる?
沖縄タイムス+プラス / 2024年8月2日 17時0分
-
沖縄の先島諸島に今季初の台風接近 高かった海面水温は下がった? 危険な暑さがまた…
沖縄タイムス+プラス / 2024年7月26日 16時30分
ランキング
-
1台風10号 交通影響予測 新幹線の運休や高速道路の通行止めの可能性(24日16時更新)
ウェザーニュース / 2024年8月24日 16時43分
-
2民家に赤ちゃんの遺体、17歳の女子高校生を逮捕 埼玉・草加市
日テレNEWS NNN / 2024年8月24日 17時18分
-
3コンサル料名目で1億円超受領 東京女子医大前理事長の側近会社
共同通信 / 2024年8月24日 16時30分
-
4台風10号の進路を決める3つの要素 上陸エリアはまだ定まらず
ウェザーニュース / 2024年8月24日 11時30分
-
5「逃げたな」「腹立たしい」 パワハラ否定、説明変遷の斎藤知事に職員から批判の声
産経ニュース / 2024年8月24日 20時9分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください