1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

「やっと半年」「日常ない」 能登半島地震の被災地、犠牲者しのぶ人々

産経ニュース / 2024年7月1日 16時10分

能登半島地震から半年となり、大規模火災で焼けた「輪島朝市」で涙をぬぐう女性。自身の自宅も全壊したという=1日午前、石川県輪島市(渡辺恭晃撮影)

元日に起きた能登半島地震は1日で発生から半年となった。甚大な被害を受けた石川県内では、発生時刻の午後4時10分を中心に、犠牲になった家族や知人らの冥福を祈り、日常を取り戻そうとする被災者の姿があった。

「やっと半年、という気持ち」。自宅が半壊した輪島市の主婦、土井正子さん(60)は避難所を経て6月、仮設住宅に入居した。「地震が起こった後、一瞬で日常がなくなってしまった。現実なのに夢の中にいるような感覚が半年続いている」とため息をついた。

珠洲(すず)市の橋元宗太郎さん(40)は経営する銭湯「珠洲温泉 宝湯」が倒壊し、巻き込まれた常連客1人が犠牲になった。「浴場には津波の痕跡が残っていて当時の記憶がよみがえる」。被害が少なかった別館の家族風呂を被災者に提供し、復旧や復興工事関係者らの宿泊を受け入れる。「源泉は無事だった。いつの日か銭湯を再建したい」と前を向いた。

珠洲市立宝立小中学校の避難所で運営スタッフを務める前田いづみさん(61)はこの日、約40人分の避難者の昼食の盛り付けをした。「職場の公民館に来てくれた人や近所の知人が地震で亡くなった。元気だった頃を思い出す」と悼んだ。

自宅が壊れ、水道も復旧していないという同市の武内利津子さん(47)は家族と避難所に身を寄せる。周辺では公費解体が始まったが、「準半壊」とされた自宅は対象外。「(公費解体の対象となるよう)改めて申請している。自宅を修理した方がいいか悩んでいる」と語った。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください