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勢力強めた台風10号、台風を流す気流が弱く「迷走」 前線への湿った風で大雨に

産経ニュース / 2024年8月29日 18時24分

29日に鹿児島県へ上陸した台風10号は、〝迷走〟したことで勢力を「非常に強い」レベルへ一時強めた。台風は列島の南から暖かく湿った風を大量に引き込み、前線とぶつかって各地で大雨に。台風を流す気流「指向流」が弱く、遅い速度で列島を東へ横断するため、総雨量が増える恐れもある。週明けにかけて影響の長期化に警戒が必要だ。

台風10号は当初、東海から近畿地方付近への上陸が予想されたが、大きく西寄りへ進路を変えた。進路左側に発生していた「寒冷渦」と呼ばれる気流が要因。寒冷渦は高層を反時計回りに回り、台風を西側へ引き込んだとみられる。

台風10号の大きな特徴は進路に影響を与える指向流が極めて弱いことにある。移動速度は時速10キロ未満と「ゆっくり」で進路予想は困難だった。

本州南では海面水温が平年より1~2度高く、エネルギー源となる水蒸気が大量供給され、一時は史上最大規模での接近も予想された。

さらに日本海から東北地方にかけて伸びる前線へ台風が引き込む暖かく湿った風が流れ込んだ。前線で積乱雲が発生し、本体から離れた東海などでも激しい雨が降った。

代表的な指向流である偏西風は、現在、北海道付近にあり、台風から遠い。今後、台風東側で太平洋高気圧、西側では別の高気圧がそれぞれ発達する見込みで、2つの高気圧の縁を時計回りに吹く風が台風を動かすが、進路にどう影響するかは不透明だ。

民間気象会社「ウェザーニューズ」(千葉市)は「複雑な動きをする可能性もあるため、進路予報に一喜一憂せず、大雨に備えてほしい」としている。(市岡豊大)

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