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石川の94カ寺が被災、門信徒に犠牲者も 浄土真宗本願寺派が支援訴え

産経ニュース / 2024年6月26日 11時51分

津波によって被災した寺院=1月、石川県能登町(浄土真宗本願寺派提供)

浄土真宗本願寺派(京都市下京区、本山・西本願寺)に所属する石川県内の98カ寺のうち、94カ寺が今年1月の能登半島地震で何らかの被害を受けていたことが分かった。うち5カ寺が津波被害などで本堂が全半壊したほか、倒壊した建物の下敷きになるなどして4人の門信徒が亡くなった。地震発生から来月1日で半年となるのを前に、同派が現地での被害や支援活動の現状をまとめた。

同派は地震発生から1週間後の1月8日、本願寺金沢別院(金沢市)内に支援センターを設置。今月14日現在で、西本願寺からの出向職員を含む265人がボランティアとして登録され、延べ1268人が寺や門信徒宅のがれきの撤去や清掃、炊き出しなどの支援活動に従事した。2月から本格化したボランティア活動だが、5月の大型連休以降は縮小傾向になっているという。

現地では、損壊した本堂や山門、鐘楼などの宗教施設が放置されたままのケースが目立っている。同派によると、被災したことを証明し、再建に向けた支援金や建物の公費解体などの請求に必要な「罹災(りさい)証明書」は原則として住居にしか適用されないためだ。

危険だからと自費で山門を解体した寺もある。規模の大きな寺だと解体に高額な費用がかかるため、「再建は何年先になるのか」と躊躇(ちゅうちょ)する寺も多いという。混乱が続き、門信徒の居場所をすべて把握できていない寺も珍しくないという。

現地で約150日にわたって支援活動を担ってきた川井周裕(しゅうゆう)・支援センター長(49)は「復興は全然進んでいない。高齢者が多いので、夏休みなどにボランティアの手がほしい。募金もお願いしたい」と訴えた。

同派はすでに義援金約1億9500万円(6月19日現在)を集めており、引き続き支援を呼びかけている。詳細は同派のホームページ。(田中幸美)

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