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8月に入り台風が次々発生、南の「季節風の渦」が影響 高い水温エネルギー源に

産経ニュース / 2024年8月16日 17時20分

台風7号の接近で都内は激しい雨が降っていた=16日午後、東京・新宿(関勝行撮影)

相次ぐ日本列島への台風襲来には、南の海上に台風のもととなる熱帯低気圧を生みやすい大気の流れ「モンスーン・ジャイア(季節風の渦)」の出現が影響している。今後1週間ほどで太平洋高気圧が張り出し、こうした状態は徐々に消滅する見通しだ。

今年の台風発生は7月まで4個と少なかったが、12日に東北地方へ上陸した台風5号を含め、8月に入って4個が連続発生し、東日本付近を通っている。

今年は、通常なら日本の南の海上にある太平洋高気圧の張り出しが弱く、高気圧の縁を時計回りに回る風から南の海上で東風が生じる。その南側のフィリピン付近では西から吹く季節風があり、東と西で方向の違う2つの風が反時計回りの渦(ジャイア)のような動きを形成する。

これが「モンスーン・ジャイア」だ。低気圧と同じ反時計回りの風は上昇気流となり、対流活動を活発化させ、台風の「卵」となる積乱雲が発達しやすい特徴がある。まだ研究途上の現象だが、「数年に1回くらい現れる」(気象庁の担当者)という。

今年は、この海域で海面水温が平年より2度前後高かった。水蒸気を多く含む大気は上昇気流で積乱雲となり、熱帯低気圧へと発達しやすい状況だった。

水温の高い海域は列島沿岸まで広がっているため、エネルギー源となる水蒸気が供給され続け、熱帯低気圧は次々と台風に成長。太平洋高気圧の縁を回る風に乗って北上し、列島へ襲来した。

現在、台風になりそうな熱帯低気圧はないが、気象庁の担当者は「今後も監視する」と話した。

(市岡豊大)

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