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能登豪雨で東京ドーム200個分の農地冠水 稲刈りは手作業余儀なく ボランティア募集

産経ニュース / 2024年10月3日 11時59分

豪雨による川の氾濫で水田が冠水し、横倒しになった稲=9月26日、石川県珠洲市(木下倫太朗撮影)

石川県能登地方の豪雨で、農地に甚大な被害が出ている。県のまとめによると、冠水した農地は950ヘクタール(東京ドーム200個分)で、このうち農作物の被害は150ヘクタール。折しも稲刈りの季節で、土砂が流れ込んだ水田では機械に頼れず、手作業を余儀なくされる。能登半島地震で被害を受けながら、営農を再開した高齢農家は「心が折れる」。県や民間団体は緊急の農業ボランティアを募集している。

県災害対策本部によると、1日までに輪島、珠洲両市と能登町を中心に農地計521カ所で、のり面の崩壊や土砂の流入を確認した。農業用水路の破損や土砂堆積も361カ所に上っている。

冠水した農地の多くは水田といい、土砂で完全に倒れた稲はコンバインで刈り取れず、手鎌で刈り取らなければならない。水につかった稲は腐って発酵が始まり、食用にはならないため、10月中旬ごろまでに「救出」しなければ、今年の収穫をあきらめざるを得ない状況という。

また、水路にも土砂が堆積しており、泥かきをしないと二次災害の恐れがあるほか、来年の田植えに支障が出るため、10月中旬以降も人手が必要という。

能登町で活動する支援者の男性は「高齢農家の中には『地震でやっと田植えした稲がこんなことになり、心が折れる』『これを機会に、もう田んぼを置く(やめる)』という声が出ている」と苦境を語る。

県は地震後、1次産業に特化したボランティア「能登農林水産業ボランティア(農ボラ)」を募っており、今回の水害でもすでに延べ84人を派遣。現在の募集状況は県のホームページで案内している。

NPO法人「ETIC.(エティック)」(東京)は、10月末までの毎週末に緊急の農業ボランティアを募集。能登の現地集合のため、25歳までの専門学校生・大学生・大学院生らを対象に一律2万円の旅費を補助する制度も設けた。詳細は公式サイトで案内している。

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