2024年6月に亡くなった方々/沖縄の時代生んだマキノさん、米朝一門支えたざこばさん

令和6（2024）年も、国内、海外問わず多くの著名人が惜しまれながら亡くなった。産経ニュースが配信した記事とともに、鬼籍に入られた方々を月ごとにしのぶ。6月は、沖縄から安室奈美恵さんをはじめとするスターを次々と送り出したマキノ正幸さんが死去。人間国宝の桂米朝さんの死後、一門を支えた桂ざこばさんも師の後を追った。「奇跡の薬」と呼ばれるスタチンを発見した遠藤章さんは、ノーベル賞も期待された中での訃報だった。

【 6月 5日】生化学者、遠藤章さん（90）

東北大農学部を卒業。三共（現・第一三共）の研究員だった昭和48年、青カビからコレステロールの血中濃度を下げる物質「スタチン」を発見。動脈硬化を防ぐ「奇跡の薬」として、世界で4000万人以上が服用するようになった。

【 6月 6日】建築家、槇文彦さん（95）

東大建築学科を卒業後に渡米。昭和40年には東京に槇総合計画事務所を設立し、モダニズム建築を追求した作品で高く評価された。代表作に幕張メッセや京都国立近代美術館など。平成5年に建築のノーベル賞ともいわれるプリツカー賞を受けた。

【 6月 9日】俳優、久我美子さん（93）

久我侯爵家に生まれ、昭和21年に東宝ニューフェイスに応募して映画界入り。気品と清純でシャープな存在感で人気を集め、今井正監督「また逢う日まで」や木下恵介監督「女の園」などに出演した。

【 6月 9日】元大阪市長、関淳一さん（88）

大阪市立病院の副院長などを経て、平成15年に市長に当選。就任後に発覚した公費を流用したスーツ支給やヤミ年金・退職金支給などの職員厚遇問題を受け、改革に取り組んだ。

【 6月12日】落語家、桂ざこばさん（76）

昭和38年、人間国宝の三代目桂米朝さんに入門して桂朝丸を名乗り、63年に二代目桂ざこばを襲名。歯に衣着せぬ発言でテレビのバラエティー番組でも人気を集めた。

【 6月28日】「沖縄アクターズスクール」創業者、マキノ正幸さん（83）

沖縄が本土復帰を果たした昭和47年に移住。58年にタレント養成学校「沖縄アクターズスクール」を開校し、安室奈美恵さんやMAX、SPEED、DA PUMP、三浦大知、満島ひかりら数多くのスターを輩出した。