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「正しい嫁じゃない」紀州のドン・ファン、結婚後も交際クラブで「高身長の美女」求める

産経ニュース / 2024年10月10日 13時45分

「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん=当時(77)=に対する殺人罪などに問われた元妻、須藤早貴被告(28)の裁判員裁判の第11回公判が10日、和歌山地裁(福島恵子裁判長)で開かれた。死亡当日に野崎さんと電話した「交際クラブ」経営の知人男性が、野崎さんに自殺する兆候は「ありませんでした」と証言した。

野崎さんは平成30年5月24日、致死量の覚醒剤を摂取したことによる急性覚醒剤中毒で死亡。検察側は自殺の動機はなく、同日午後4時50分ごろ~8時ごろまでの間に覚醒剤を摂取させられたと主張している。

男性は同日午後5時半ごろに野崎さんと電話し、翌月に予定されていた愛犬の「お別れ会」に参加するよう求められた。法廷では実際の通話の音声も再生。男性は野崎さんの様子を「いつも通りだった」と説明し、検察側から自殺しそうに思えたか問われると「ありません」と強調した。過去に薬物の使用を疑わせる言動もなかったとした。

野崎さんは、男性が経営する交際クラブに平成20年ごろに登録した。「高身長の美人」を求め、男性から複数の女性の紹介を受けたという。

ただ、被告を紹介したのは別人。野崎さんは結婚後の被告の態度に不満を募らせており、「正しい嫁じゃない。離婚したい」と新たな女性の紹介を求め続けていた。男性は実際に死亡直前の30年4月下旬に別の女性を野崎さんに引き合わせたという。

被告は「私は社長を殺していませんし、覚醒剤を摂取させたこともありません」と無罪を主張している。

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