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「おかねのけいさんはできません」自殺男性の遺族が再び提訴 新発見の「遺書」が焦点に

産経ニュース / 2024年7月25日 17時59分

自殺した男性が作成を強要されたとされる書面。「しょうがいかあります」との書き出しで、障害の内容がつづられている

知的障害や精神障害がある大阪市平野区の男性=当時(36)=が自殺したのは、自治会の班長選びを巡り、障害者であることなどを記す文書の作成を強要されたのが原因だとして、男性の両親が男性の相談先だった地元の社会福祉協議会を相手取り、計2365万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴したことが25日分かった。同日に第1回口頭弁論があり、被告側は請求棄却を求め、争う方針を示した。

両親が当時の自治会長らを訴えた別の訴訟では、大阪地裁が令和4年3月、文書を書かせたのは違法として計44万円の賠償を命じ、その後確定した。だが、文書作成と自殺との因果関係は認めなかった。

しかし今回の訴えによると、前回訴訟の過程で遺品整理をしていた男性の兄が、薬局でもらう薬の説明書の裏に「遺書」が書かれているのを発見。そこには「書かなかったら団地から追い出すといわれて無理やり書かされた」「回覧板で回して住民に見せるといわれた」「あんな紙書かされたら自殺するしかない」などと記載されていた。

文書作成の現場には、事前に男性から相談を受けていた社協の地域福祉活動コーディネーターの女性も同席していた。遺族側は、女性が期待に反して作成を後押しし、男性を精神的に追い詰めたと主張。福祉の専門家として、男性が過度な心理的負荷を受けることで自殺に及ぶ可能性を予見できたと訴えている。

訴状によると、男性は元年11月、市営住宅自治会の班長選びで、障害を理由に「できない」と伝えたところ、住民に説明する必要があるとして「しょうがいかあります」(原文ママ)「おかねのけいさんはできません」などと書かされ、翌日に自殺した。

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