「国民の信頼意識」斎藤隆博・東京高検検事長が就任会見 司法取引「画期的な制度」と評価

東京高検検事長に就任し、記者会見に臨む斎藤隆博氏＝１０日午前、東京・霞が関（久原昂也撮影）

東京高検検事長に就任した斎藤隆博氏（６１）が１０日、記者会見し「国民の信頼を意識した上で職務に取り組みたい」と語った。就任は９日付。

東京地検特捜部での勤務経験が長く、ライブドア事件や村上ファンド事件といった経済事件で主任検事を担った。会見では、国際化する企業を舞台にした犯罪などを念頭に「関係機関と連携し、事件にあたることが重要だ」と強調した。

自身も導入に関わった、捜査協力の見返りに刑事処分を減免する司法取引（協議・合意制度）にも言及。「事案の全体像や核心の解明の機能を果たす場合がある」とし、「画期的な制度だと思った」と振り返った。

長野県出身で中央大卒業後の平成元年に任官。東京地検特捜部長や横浜地検検事正、最高検次長検事などを歴任した。