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幹部の関与、不記載の起源…事件の核心、不明のまま幕 旧安倍派事務局長有罪

産経ニュース / 2024年9月30日 20時18分

家宅捜索の際、自民党安倍派の事務所を出る会計責任者の松本淳一郎被告=2023年12月19日、東京都千代田区(酒井真大撮影)

自民党の派閥パーティー収入不記載事件で30日、旧安倍派(清和政策研究会)事務局長で会計責任者の松本淳一郎被告(77)に禁錮3年、執行猶予5年の判決が言い渡された。パーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載しない長年の慣行の起源や、不記載への旧安倍派幹部の関与など、事件の核心は明らかにされないまま、公判の幕は閉じられた。

事件の最大の焦点は、旧安倍派所属議員に課されたパーティー収入のノルマの超過分を政治資金収支報告書に記載しないままキックバック(還流)する慣行に、幹部がどこまで関与したかだった。

「かつて派閥幹部と話したことがある」

7月の第3回公判で、不記載を止めるよう旧安倍派幹部に進言したかを検察に問われた松本被告は、こう証言した。

松本被告は最後まで氏名は明かさず、初公判の冒頭陳述で収支報告書作成への幹部の関与を否定した検察側が追及することもなかった。

一方、安倍晋三元首相の指示で一度中止となった還流の再開について、松本被告は令和4年8月の幹部会合で決まったと公判で証言。出席した幹部らは今年2~3月に衆参両院で開かれた政治倫理審査会で「会合で結論は決まらなかった」などと説明しており、食い違いが明白になった。

松本被告は公判で、「ある幹部から還流再開の要望があった」ため、会合が開催されたとしたが、その幹部の名前も明かさずじまいだった。

松本被告は還流や不記載について前任の会計責任者から引き継ぎを受け、令和元年には当時の会長だった細田博之前衆院議長=死去=の了承を受けて各議員に還流していたと公判で説明した。

ただ、判決は旧安倍派での還流や不記載がいつ始まったかについて「かねて」から行われていた、とするにとどめた。(桑波田仰太、久原昂也、星直人)

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