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主任検事は逮捕保留進言「記憶ない」、進言1時間半後に逮捕 プレサンス国賠訴訟

産経ニュース / 2024年6月14日 20時58分

証人尋問での元特捜検事の主な発言

学校法人の土地取引を巡る横領事件で大阪地検特捜部に逮捕、起訴され、無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」元社長の山岸忍氏(61)が違法捜査を訴えて国に賠償を求めた訴訟の口頭弁論が14日、大阪地裁(小田真治裁判長)であり、捜査を担った検事の証人尋問が行われた。関係者を取り調べた男性検事は、山岸氏の逮捕当日に「待った方がいいのでは」と進言したと証言。一方で主任検事は「記憶にない」と述べた。

尋問により、進言の約1時間半後には山岸氏が逮捕されたことが判明。山岸氏側は「証拠を再検討しておらず、(逮捕は)既定方針だった」と批判を強めている。

男性検事は学校法人元理事(57)=有罪確定=の取り調べを担当。元理事は逮捕後に山岸氏の関与を一時認めたが、その後に撤回した。特捜部は撤回前の供述を主な証拠として山岸氏を立件したが、刑事裁判で信用性は認められなかった。

証人尋問によると、元理事は山岸氏の逮捕当日になって供述を撤回したため、男性検事は「証拠関係が変わると思った」として、主任検事に「逮捕は待った方がいいのでは」と進言。「主任検事は『検討する』といったが、その後『ほかにも証拠があり逮捕状を執行する』といわれた」と振り返った。

元理事の供述の重要性を認識していたため、「言い分を調書として残しておいた方がいい」と考え、訂正調書の作成も主任検事に打診したが見送られたとした。

男性検事に続き、主任検事も出廷。供述撤回の報告があったことは認めつつ、進言については「記憶が本当に出てこない。(男性検事が)そう言うのであれば否定しない」と述べた。

元理事の供述撤回を特捜部長らにも報告した上で、ほかの証拠も加味して山岸氏の逮捕が決まったと説明。「元理事の供述は撤回前の方が信用性が高いと判断したので、逮捕に影響を与えるものではなかった」と語った。

検事への証人尋問は3日間を予定。次回18日は引き続き主任検事の尋問が実施される。

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