大阪出身の歌姫aikoさん デビューを支えた〝育ての親〟と歩んだ26年…法廷で対峙
産経ニュース / 2024年6月19日 12時41分
歌手のaikoさんの芸能プロダクションに、約1億円の損害を与えた罪に問われている元取締役の千葉篤史被告(58)の公判が18日、東京地裁であり、aikoさんが証人出廷した。この中でaikoさんは、レコード会社社員だった被告とデビュー当時に知り合い、助言に従ったと語った。デビュー26年目にして〝育ての親〟と法廷で向き合った、aikoさんの歩みとは。
aikoさんは昭和50年、大阪府吹田市で飲食店を営む父と、看護師の母の間に誕生。3歳からピアノを始め、大阪音大短期大学部に進学すると、在学中から音楽コンテストに出場し始めた。その一つ平成7年のヤマハ主催のオーディション「第9回 TEENS’ MUSIC FESTIVAL」でグランプリを受賞。半年間のインディーズ(自主制作)時代を経て、10(1998)年に「あした」でメジャーデビューを果たした。同年デビューした〝同期〟には、椎名林檎さんや宇多田ヒカルさん、MISIAさん、浜崎あゆみさんら今も活躍する大物女性歌手が多く、「98世代」とも呼ばれる。
シンガーソングライターとして、等身大の日常や恋愛観を親しみやすい言葉で表現し、また地声と裏声を巧みに切り替える軽やかな節回しを武器に、大阪のライブハウスから人気に火がついた。愛嬌たっぷりの喋りも受け、デビュー前からラジオ番組のDJとしても複数のレギュラー番組を持つほどだった。
デビュー翌年の11年には、「花火」「カブトムシ」が続けざまにヒットし、一気に全国区に大ブレイク。12年に出した2枚目のアルバム「桜の木の下」は、累計売り上げ140万枚の大ヒットを記録した。千葉被告はこうした初期のヒットのプロデューサーを務めた〝育ての親〟で、レコード会社から、aikoさんの個人事務所の取締役に就任したという。
現在も根強いaikoさん人気の秘訣として、ファンとじかに接するライブ活動にこだわる姿勢が指摘される。ライブでの軽妙なトークや、観客から募った言葉を使った即興の弾き語り曲を披露するなど、サービス精神旺盛な内容で知られていた。
「みなさん色々心配させてもてごめんね。私は元気です!ありがとう。」。aikoさんは出廷した18日も、自身のX(旧ツイッター)にファンを気遣う投稿をしていた。
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