「グミを食べて楽しんでもらおうと」 公園で「大麻グミ」配った疑い 男を書類送検

警視庁

東京都小金井市の公園で、指定薬物「THCH（テトラヒドロカンナビヘキソール）」を含むグミを配ったとして、警視庁小金井署は3日、医薬品医療機器法違反（指定薬物所持）の疑いで、足立区に住む40代の男を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。男は調べに対し、「普通に売っているもので合法だと思っていた」と話しているという。

書類送検容疑は、令和5年11月4日午前10時ごろ、小金井市の都立武蔵野公園で、THCHを含むグミ約130グラムを所持したとしている。

当時、公園では「武蔵野はらっぱ祭り」が開かれており、男は来場者にグミを配り、このうち10～50代の男女5人が吐き気などを訴えて救急搬送された。男は「グミを食べてライブの音楽を皆に楽しんでもらいたいと思って配った。自分は食べるとふらふらになるので食べなかった」などと話しているという。

グミのパッケージには、当時規制外だった合成化合物「HHCH（ヘキサヒドロカンナビヘキソール）」が書かれていたが、鑑定の結果、指定薬物のTHCHが検出された。男は埼玉県内の店舗でグミを購入したと話しており、同署が入手経路などを詳しく調べる。

大麻に似た成分を含むいわゆる「大麻グミ」をめぐっては、体調不良を訴えて搬送されるなどの事例が相次いで問題化。これを受け、厚生労働省はHHCHも新たに指定薬物に追加した。