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<朝晴れエッセー>寿司店にて

産経ニュース / 2024年9月25日 5時0分

先日、ある寿司店に行った。席に通されると1枚に5つ書ける注文用紙と鉛筆を渡された。タッチパネル式に慣れていた子供たちは逆に新鮮な様子だった。

小1の娘は習った字で一生懸命書き始めた。チラッと覗くと「ちゃんわむし」とあるのはご愛嬌。

書き終わると「すいません!」と店員に声をかける姿を見て驚いた。学校では恥ずかしがって発言しないのに、食べ物が絡むとこんなに積極的になるのかと違う一面を見た。

一方、小5の息子は習っていない軍艦の艦の字などメニューを見ながら書いたりして漢字の勉強にもなった。

タッチパネルだと簡単にどんどん注文できるため、正直頼んだ物が抜け落ちていたとしても分からないし確認しようとしないが、5つずつ手で書いて渡すことで何を頼んだか覚えるし把握しやすいという発見があった。

そしていつもはどちらが先に注文するかタッチパネルの取り合いになり、騒がしいのだが、5つ書けば次は自分の番と見通しが立つせいか、相手が書き終わるのを静かに待っていたので落ち着いて食事をすることができた。

デジタルは便利なはずなのに、またこのアナログの店に行きたいと心底思った。

大黒瑞代(44) 東京都町田市

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