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洋画家・中村彝の復元アトリエ周辺整備でCF 目標800万円、茨城県近代美術館など実施

産経ニュース / 2024年6月18日 12時44分

復元されたアトリエ内部には中村彝が生前使用したイーゼルや小卓などが展示されている=水戸市千波町(三浦馨撮影)

水戸市出身で、明治後期から大正にかけて活躍した近代日本を代表する洋画家・中村彝(つね)の生前の仕事場を茨城県近代美術館(同市千波町)の近くに再現した「中村彝アトリエ」の周辺整備のため、800万円の資金を募るクラウドファンディング(CF)が実施されている。

中村彝は明治20年生まれ。陸軍幼年学校を卒業後、肺結核のため軍人の道を断念して画家の道へ進み、大正13年に37歳で死去するまで実働19年で270点の作品を残した。盲目のロシア詩人を描いた代表作「エロシェンコ氏の像」(大正9年)は重要文化財に指定されている。

茨城県近代美術館は昭和63年の開館時、郷土の生んだ中村彝の画業などを紹介するため、大正5年に現在の東京都新宿区下落合に完成し、制作活動の舞台となったアトリエを美術館の隣接地へ復元。内部には本人が生前使ったイーゼルやモデル用のソファといった遺品も展示し、美術館の開館日に無料で一般公開している。

竣工(しゅんこう)から36年が経過し、周辺の木立が建物の景観を遮るようになったことなどから、没後100年を迎える今年、木々の伐採や剪定(せんてい)、芝生の植え替えといった環境整備のための資金をCFで募ることになった。

CFの実施主体は同美術館と、パートナーシップを結ぶ企業など14社による「茨城県近代美術館運営支援協議会」。寄付金は5千円から100万円までの各コースがあり、50万円までは返礼品ありとなしを選べる。同協議会は「もともとはどうしたら中村彝を広く知ってもらえるかというところがスタートであり、目的。CF事業はその方法のひとつという位置付けだ」と説明する。

CFの募集期間は8月9日午後11時まで。申し込みは「夭折の天才画家『中村 彝』REMEMBERプロジェクト」のホームページからか、銀行口座への振り込みも可。問い合わせは同協議会(029・243・5111)。

近代美術館では今年11月10日から「没後100年 中村彝展」も開催する。

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