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邪馬台国時代のヤマト王権中枢の実態に迫る 橿考研付属博物館でホケノ山古墳の重文指定記念展

産経ニュース / 2024年7月4日 19時54分

ホケノ山古墳の石室内に設けられた木槨の模型。中央に被葬者が埋葬された

邪馬台国(やまたいこく)の有力候補地、奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡内にある最古級の前方後円墳、ホケノ山古墳(3世紀中ごろ、墳丘長80メートル)の出土品の国重要文化財指定を記念した特別陳列が、同県橿原市畝傍町の県立橿原考古学研究所付属博物館で開かれている。美術工芸としても一級品とされる同古墳の画文帯神獣鏡(がもんたいしんじゅうきょう)(重文)のほか、女王・卑弥呼の墓ともいわれる箸墓古墳(3世紀後半、同280メートル)の土器など約450点が並び、邪馬台国時代のヤマト王権中枢の実態に迫っている。15日まで。

ホケノ山古墳は、箸墓古墳の東約250メートルにあり、後円部の発掘調査で、石室の内側に柱と板を組み合わせた「木槨(もっかく)」が設けられ、画文帯神獣鏡や大刀、銅鏃などが出土。約280点が重文指定となり、今回公開されている。

同古墳の北側は、卑弥呼の時代の大型建物跡が見つかった纒向遺跡の中心部にあたり、最古級の前方後円墳も集中している。特別陳列では、纒向遺跡に巨大都市を築くための物資を運ぶ運河に使われた護岸用の矢板をはじめ、纒向石塚古墳の祭祀(さいし)で使われた人の背丈以上もある木の柱などが並ぶ。

担当の平井洸史(たけし)主任技師は「ホケノ山古墳は木槨など類例のない埋葬施設があり、前方後円墳が定型化する直前の古墳。纒向遺跡にヤマト王権の『王都』が築かれ、前方後円墳が形成される過程を見てほしい」と話す。

7日午後1時からは橿考研講堂で講演会があり、ホケノ山古墳を調査した岡林孝作・学芸アドバイザーらが解説する。定員250人で無料。月曜休館、最終日の15日は開館する。

橿考研付属博物館では26日午後2時から、関西フィルハーモニー管弦楽団のメンバーによるコンサートを開催。長野夏弥(なつみ)さんと川村美香さんがメンデルスゾーンなどの名曲を演奏する。こちらは事前予約が必要で、12日までに往復はがきか同館ホームページで申し込む。定員60人で無料。問い合わせは同館(0744・24・1185)。

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