＜朝晴れエッセー＞母への感謝

僕は母に対し感謝を伝えられていないと思う。小さい頃は簡単だった「ありがとう」を言えないでいる自分がいる。

母が仕事終わりに食事を作ったり、洗濯物を畳んだりしているのを当たり前だと思って、何も言わずに部屋に戻ってしまう。

母はいつも忙しそうにしているが、それでも僕のことを最優先に考えて送り迎えをしてくれたり、毎朝お弁当を作ってくれたり、必要なものをすぐそろえてくれたりする。

小さい頃は、毎年母の日や誕生日に手紙やプレゼントを用意していたが、今ではそれをするのも恥ずかしく、「今日、誕生日やったな」の一言で終わってしまう。

だめだなと思うけれど、動けない。「ありがとう」って言えたコドモの頃の方がオトナだったかも。就職を考えだして気がついた。

こんな僕だけど、母を尊敬しています。子供の前では疲れた顔を一切見せず、なんてことのない話でも真剣に聞いてくれる理想の母です。

もしこれが掲載されて、読んでくれたらうれしいな。掲載されなくても、思いきって感謝を伝えようと思う。そのときも、絶対恥ずかしがるだろうけど。

岩本優斗（18）　奈良市