ノーベル文学賞の韓江さん、書店に早くも特設ブース 日本人の受賞は「来年に期待」

ノーベル文学賞が発表され、韓国のハン・ガン氏の受賞を知った紀伊國屋書店新宿本店の人ら＝10日午後、東京都新宿区(岩崎叶汰撮影)

2024年のノーベル文学賞に韓国の女性作家、韓江（ハン・ガン）さん（53）が決まったことを受け、東京都新宿区の紀伊国屋書店新宿本店では10日夜、特設ブースが設けられた。「別れを告げない」や「菜食主義者」などの作品が並べられ、来店客らが次々と手に取っていた。

韓江さんは有力候補に名前が挙がっていたため、同店では「そろそろですかね。ハン・ガン（韓国）」とのポップを出して事前に特集。受賞が決まると、「祝！！ノーベル文学賞受賞！」と掲示を付け替えた。

吉野裕司副店長（46）は「一般的にライトで読みやすいとされるのが韓国文学なので、これをきっかけに日本の方にも手に取ってほしい」と話した。

同店ではノーベル賞発表の瞬間を見守ろうと、店内でパブリックビューイングを実施。受賞者が決まると、拍手とため息が交じり合った。東京都中野区の会社員、田辺竜之介さん（35）は「村上春樹さんら日本人の受賞に期待していましたが、残念。また来年ですね」と話していた。