<朝晴れエッセー>後悔
産経ニュース / 2024年11月21日 5時0分
秋の日を背に浴びて花がら摘みをしていると、自由に使える時間がいっぱいある幸せに、心もほんわか温かくなります。そんなときは、ふと亡くなった母の言葉が、思いだされます。
「ほんに、あんたは忙しい子じゃなー、今来た思うたら、もう帰るんじゃけえ!」。私は小さな婦人服のお店を経営していて、たまの休みにはいろいろ用事があり、実家へ行っても、ゆっくり母の話を聞く心の余裕も、時間もありませんでした。
「そのうち店をやめるけえー、そのときは、いろんなとこへ連れて行ってあげるわー」と言いつつ年月は過ぎ、足が悪くなった母の面倒を、実家の兄夫婦に任せたままで、母は天国へ行ってしまいました。
母の葬式の日、大泣きする私に、皆は「94歳まで生きて、苦しむこともなく、大往生じゃったがー」と不思議だったことでしょう。
母が亡くなった翌年にお店を閉店しました。お客さまに恵まれて、私にとっては楽しい仕事でした。
約束守れなくって、ゴメンネ!! 今ならおしゃべりしたり、おいしい物を食べに行ったりできるのに。
「100歳まで生きるけえー」が口ぐせだった母。11月22日は7回目の母の命日です。
森原正子(73) 広島県福山市
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