野菜の硝酸塩が歯垢の働きを抑制 東北大研究チームが発表、虫歯予防に応用可能か
産経ニュース / 2024年8月16日 15時55分
東北大の研究チームは、主に葉物野菜などに含まれる硝酸塩が、口内の常在菌などが歯の表面に付着したプラーク(歯垢)による酸の産生を抑制することを初めて突き止めた。野菜などの食品を、虫歯予防に応用できる可能性が期待される。
硝酸塩は葉物野菜などに多く含まれており、食事から常に摂取される。体内に吸収された硝酸塩は、血液を介して体内を循環し、口腔内で唾液の成分として分泌される。
農林水産省のホームページによると、硝酸塩は、通常摂取する程度では、それ自体は特に人体に有害なものではない。しかし、ヒトの体内で亜硝酸塩に変化すると、発がん性物質の生成に関与するおそれがあるということが一部で指摘されている。
その一方で、亜硝酸塩は、抗菌作用に加えて血圧降下作用があることが判明しており、口腔内の細菌を抑えたり、血圧を制御することで虫歯や脳や心臓の循環器疾患を予防する可能性もあるという。ただ、プラークに対する硝酸塩の影響は不明だった。
研究チームでは、歯科治療を受けた患者から採取したプラークに、口腔内と同じ濃度の硝酸塩、亜硝酸塩を加え、亜硝酸の産生と分解の活性を調べた。その結果、プラークの酸の産出が抑えられ、亜硝酸塩の産出が活性化したことが分かった。これは、硝酸塩が虫歯の原因となる酸を抑制することで予防に寄与し、亜硝酸塩はプラークからの酸産出を抑制していることを示している可能性があるという。
研究チームでは、日々の食事に含まれる硝酸塩や、それを多く含む野菜を用いた新たな虫歯予防法に貢献できる可能性があるとしている。
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