今から始めるスギ花粉対策 舌下免疫療法で「少し楽になりました」 いきいき人生の処方箋
産経ニュース / 2024年11月21日 9時0分
皆さんは、何かのアレルギーを持っていますか? 私にはスギの花粉症があります。
高校生の頃からずっと、2月から4月末にかけて、憂鬱な日々を過ごしてきました。鼻水が止まらない、目がかゆい。鼻づまりで寝不足になり、薬を飲んだら眠くなり。大事な受験期なのに…と何度思ったことでしょう。花粉のシーズンには、ゴーグルのような眼鏡をかけてマスクを着用し、抗アレルギー薬を早めに服用し、帰宅したら洋服の花粉を払って顔を洗う、といった治療と予防を長年続けてきました。
それが、昨年からスギ花粉症の舌下免疫療法を始めたところ、今年は少し楽になったのです。
舌下免疫療法とは、スギやダニといったアレルゲン(アレルギーの原因物質)を舌下から少しずつ体内に投与して、免疫をつける治療法。まず血液検査をして、アレルギーがあると確定してから治療に入ります。当初は皮下注射でアレルゲンを投与していたのですが、やがて安全性の高い舌下からの投与が主流になり、子供でも治療可能になりました。スギ花粉症やダニアレルギーに対しては、保険が適用されます。
ダニアレルギーは年中発症するので、いつ治療を始めても問題ありません。スギ花粉症は、シーズンになると治療を始められないので、6~12月から始める必要があります。来年苦しまないためには、まさにこの秋が治療開始のタイミングなのです。
もっとも、どの病院でも治療できるわけではなく、講習を受けた登録医師でなければ処方できません。インターネットで検索したり、近所の薬局に問い合わせたりするといいでしょう。
初回は、病院・クリニックで舌下にアレルゲンを投与し、30分間アナフィラキシー(激しいアレルギー反応)が起きないことを確認します。私の場合、最初の数日は口の中がざらつく副作用が出たものの、体が慣れた今では副作用は全くありません。根気強く3~5年ほど続ける治療であり、毎月通院するのは大変ですが、花粉症のつらさを考えれば「大したことない」と思えます。
4~5年間続けると、治療中止後も効果が持続します。最近はオンライン診療に対応する医師も増えているので、対面診察と組み合わせて何とか5年間続けたいと考えています。
来年の春からは、花粉症に悩まされずに桜の花見を楽しめるかな。(東大病院老年病科 医師 亀山祐美)
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