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飲酒や喫煙と薄毛の関係は? 毛髪の成長を阻害し、脱毛進行のリスクも きょうからへア活

産経ニュース / 2024年12月12日 8時10分

グラフィック・三好るき

気づけば今年もあとわずか。忘年会で飲酒の機会が増える時期です。喫煙者なら飲んだ勢いでつい本数が増えてしまうかもしれません。今回は飲酒・喫煙と薄毛の関係を説明します。

まずは飲酒です。薄毛に影響するのはアルコール自体ではなく、アルコールが肝臓で分解された際に生じる副産物、アセトアルデヒドやNADH(還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)です。

大量に飲酒すると、体内にアセトアルデヒドが大量に産生されます。酔いの原因となるアセトアルデヒドは睡眠を妨害します。本来睡眠中は毛髪の成長因子の分泌が促されていますが、睡眠の質の低下により成長因子の分泌が減少。その結果、毛の成長が阻害されてしまいます。

また、アセトアルデヒドの分解にはグルタミン酸などのアミノ酸が必要です。アセトアルデヒド分解に大量に消費されると、毛髪を作るためのアミノ酸やタンパク質(ケラチン)が供給不足となり、毛の成長が阻害されてしまいます。

もう一つの副産物、NADHは過剰になると、ミトコンドリアによる糖の産生量が低下し、血糖値の低下をもたらします。その結果、いわゆる「締めのラーメン」などの過食につながりかねません。肥満は発毛量の低下につながるとの報告もある要素です。1日の飲酒量はビールであれば500ミリリットルが上限とされます。それ以上飲んでしまう日もあるかもしれませんが、少なくとも週に2日は休肝日を設けましょう。

次に喫煙による影響を解説します。喫煙で摂取したニコチンは毛細血管を収縮させます。頭髪への栄養は、毛の根元にある毛球を通る毛細血管を通じて送られます。頻回の喫煙で毛細血管が度々収縮すると、毛の成長も阻害されます。

また近年、喫煙によって男性ホルモンが増加することも示唆されています。特にジヒドロテストステロンの増加は男性型脱毛症(AGA)を進行させるリスクとなります。1日10本以上の喫煙でAGA進行リスクが高まるとも示唆されています。禁煙するのが望ましいですが、1日10本を目安に節煙することをお勧めします。難しいという方は禁煙外来を受診し、医師の指導を仰ぎましょう。 (Dクリニック新宿 医師 杉田淳)

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