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<書評>『千無のまなび』梅宮創造著

産経ニュース / 2024年7月14日 10時0分

『千無のまなび』

副題「小沼丹氏にふれて」の小沼丹は『村のエトランジェ』などの小説や随筆で知られる作家で、英文学者でもあった。その薫陶を受けた英文学者の著者が、師の思い出や作品の感慨、身辺雑記などを「小説とも随筆ともつかぬ虚実混淆(こんこう)体」で書いた約30編を収録。

師の「濃縮され尽くした言葉がならぶ」文体に、「強靱(きょうじん)な虚無の精神」を見たり、小沼が師事した井伏鱒二との交流や故郷・会津の偉人で元会津藩士、秋月悌次郎の明治の生きように思いをはせたり。

「この世は解(わか)らないことだらけで、ただ、一つ一つが着実に終っていく」など紡がれる文章は心にしみる。(彩流社・2970円)

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