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<書評>『はじめての近現代短歌史』髙良真実著

産経ニュース / 2024年11月17日 8時0分

『はじめての近現代短歌史』髙良真実著(草思社・2530円)

教科書でおなじみの与謝野晶子の歌集『みだれ髪』から、昨年12月10日付産経新聞「イチオシ詩歌」でも取り上げた山階基の『夜を着こなせたなら』まで。数多くの秀歌を引用しながら、明治時代からの短歌の歴史をたどる。

北原白秋や斎藤茂吉ら著名な歌人だけでなく、新鋭による短歌も紹介している。一大ブームを巻き起こした俵万智『サラダ記念日』(昭和62年刊)から令和の短歌ブームに至る動きが興味深い。米中枢同時テロを詠んだ短歌を巡る論争、東日本大震災の影響、ヒット歌集の相次ぐ刊行…。時代背景を踏まえて短歌を鑑賞すると、より深く味わえる。(草思社・2530円)

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