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各地の書店から客注が相次ぐ 1冊1万1000円の高価な本が売れた理由  〈話題の本〉『限局性激痛』ソフィ・カル著、青木真紀子・佐野ゆか訳

産経ニュース / 2025年2月2日 8時0分

第35回高松宮殿下記念世界文化賞の受賞者。(左から)建築部門の坂茂、絵画部門のソフィ・カル、音楽部門のマリア・ジョアン・ピレシュ、彫刻部門のドリス・サルセド、演劇・映像部門のアン・リーの各氏=令和6年11月18日午後、東京・虎ノ門(安元雄太撮影)

本としては高額にもかかわらず、昨年11月の発売から2カ月で残部僅少に。平凡社の営業担当も、在庫が減っていくスピードに驚いている。

本書はフランスを代表する現代美術家、ソフィ・カルさんの作品「限局性激痛」を本の形にしたもの。同作は、昭和59年10月から3カ月間の日本留学がきっかけで誕生。自らの失恋の痛みと治癒の経過を、写真と文章で日記のように記録している。平成11年、世界に先駆け東京・原美術館(群馬の別館に統合)で日本語版が発表された後、仏語版や英語版が世界各国で展示された。こうした経緯もあってか、日本で人気が高い。

カルさんは第35回高松宮殿下記念世界文化賞を絵画部門で受賞し、昨年11月の授賞式などのため来日。これまで明らかにしてこなかった失恋相手について、記者会見で「40年前に私から離れた彼が、数年前に世界文化賞を受賞している」と語るなどして同作が話題になっていた。今年3月15日に群馬・原美術館ARCで始まる展覧会で展示される予定だ。

本書は布張りに箔押しの凝った装丁で、900部を発行。特定の書店で売れたのではなく、各地の書店を通した客からの注文が多かったというから、ファンにとっては待望の一冊だったようだ。 (寺田理恵)

『限局性激痛』ソフィ・カル著、青木真紀子・佐野ゆか訳(平凡社・1万1000円)

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